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☆クラシカ口イドの小説(長編)
火炎放射機野郎とダブルで2
ベト「これが日本の荒波…[葛飾北斎]…」じー


バダ「すごい衣装…[十二単]??重そう!」ワクワク


━━━
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パッド「そうですねぇ…日本文化に感銘を受けて下さるのは発案者として 嬉しい所なんですが…ダブルデートと言うよりは、日本観光ですかねぇ」


『い、いや まぁ でもほら、あの二人 楽しそうだし』


奏助「ははは…でも、こーやって見ると、忍路ちゃんは 日本人なんだねー?」


『へ?』


奏助「あの二人ほど、物珍しげでは無いってゆーか…日本文化をナチュラルに感じてるのかなーって…」


『あー、確かに…』


そうだよね
クラシカロイドの皆は根本的に日本人ベースじゃないから…
こーゆー場所が新鮮なんだろうな

シンガロイドの私は日本人ベースなのかな?
……よく分かんない

音羽博士に聞いてみたいけどいつ会えるかわからないしな

とりあえず難しいことは今は考えないでおこう

難易度で言えば、このダブルデート(?)の成功のほうが難しい気がするし……集中しよう


奏助「ところでさ、忍路ちゃん…ベトさんにくっついてみてくんない?」


『なっ!?』


奏助「いや だって ベトさんと忍路ちゃんが多少くっついてるのを見たら、バダきゅんもちょっとはそーゆームードになってくれるかなぁって…」


『な、何言ってるんですか!!そんな事出来るわけ…』


奏助「お願い!!お願いします!忍路ちゃんのお力を…」


ベト「ぬおおおおおお」


『!?』


奏助「どうしたの、ベトさ…」


ベト「お花の先生が…こんな所に!!」わなわな


『お花の…先生??』


奏助「誰??」


ベト「いつも散歩の途中で会うのだ…こんなところで出会うとは正に運命うぉぉぉぉぉ!!」


奏助「ベトさん!ちょ…行っちゃった!」


『あ、あれ お花の先生の個展スペース…??」


奏助「お花の先生て、若くて美人とか!?あ…いや、おばあさんだ」


『も、もうびっくりさせないで下さいよ奏助さん!あ、挨拶してる』


奏助「握手して…花を誉めて…」


『ベトさん 嬉しそう…あれ、もしかして??』


ベト「うぉぉぉぉぉムッジーク」カッ


バダ「きゃ!?何!?」


奏助「うわぁー!!やっぱり!!」


『やだ!止めてぇ、会場が大変なことに…』


ベト「♪」


━━━ゴゴゴゴガシャーン━━━


『うわぁ、絵画がロボット化して…マズイマズイマズイって』


一般人「な、なんだ!?」
一般人「展示物が!?ロボットみたいになった!?」
一般人「ええええ!?なにこれ!?」


パッド「この曲はお馴染み、田園…
ベトさんからすれば、普段ふれあう機会の少ない純粋な日本文化の芸術に触れ 感動なさったのかも知れませんね」


奏助「悠長な説明とかいらないからぁ!」


『こ、こうなったら私の[歌]で…!!』


バダ「忍路の歌が…!!」


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━━


ベトさんのメロディラインに乗せて歌を重ねると、私の衣装が変化する

赤と黒のワンピースで 彼の織り成す情熱を歌えば、音楽の渦の中 そのエメラルドの瞳と目が合った


ベト「ここで セッションか…面白い!」


『何を気楽な…
ベトさんが感情に任せてハッスルしちゃうからでしょ!』


呆れ声を出してしまうが、私は歌う

テンションが上がり、荒々しく波打つ 彼のムジークを緩やかな波長に変える為

なのに、どうしてかな
仕方なく セッションしている状態なんだけど
どうにもこうにも

楽しい…


楽しく感じちゃう


ベトさんの音に包まれて
情熱の猛る旋律に 縛られて
鼓動を転がされる
私を 離さない この音階に溺れる


困ったな
癪だ…


そんな自信に満ち満ちている笑顔
私の目、見ないでよ

このドキドキがバレちゃうんじゃないかってくらい、私中 響いてしまうから


だけど、ねぇ 奏助さんが言うくらいに「くっついて━━」
そんなに貴方の 近くで 歌えたらなぁ…


タクトを振るから 少し離れてて、でも半径2メートル以内には居るけどさ…
もっと近くで、ねぇ??


━━━
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奏助「相変わらずクラシカロイドとシンガロイドのセッションて、凄いよねー」


バダ「うん!良い感じだったよ」


『あ、ありがとう…お客さん達がちょっとびっくりしてるけど………イベントだと思ってくれてる?みたいで助かった…』


客「良い曲だったぞー」
客「ここは美術館じゃなかった?…なんかコンサートみたいだね?」
客「良いじゃん、凄い音響システムだなぁ」


バダ「ま…結果オーライよね」


ベト「ふっふっふ……我が音楽の前にひれ伏せ……」


『いい加減に、感情を暴走させてムジーク出すの、止めてくれません?』


ベト「なんだ、さっきまでは協力的だったのに」


『もうっ』


奏助「まぁまぁ、そろそろメシでも行かない?」


奏助さんの提案で、ご飯を食べることにしたので
お花の先生にお礼とお詫びを言い、私達は美術館を後にした


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