☆クラシカ口イドの小説(長編)
暴走の果てのハテナ(暴走の歌、の続き)
今回は 忍路殿に 迷惑を掛けてしまった
本当に…
しかし 謝るにしても これ以上、ややこしくしないように!と リスト殿に釘を刺されてしまったので これからはひっそりと忍路殿をサポートするように努めよう…
…………そういえば、あの時 忍路殿は意中の男性がどうとか言っていたな
結局、意中の男性はいるのか?
私の勝手な思い込みで、バッハ殿を慕っていると疑わなかったが…
完全否定されて…
だが、意中の男性がいる事自体は否定されていないんだよな…
うーむ 少し気になるような
直接口にすれば、また彼女の機嫌を損ねてしまう可能性もある…
うーむ
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『はい、はい…今は音羽館にいます。……本当ですか?ありがとうございます!…はい、じゃあ。』ピッ
リスト「珍しいわね、誰から電話??」
『バイト先の方です。私、前に忘れ物をしてしまって…。今、近くに居るから 忘れ物を届けてくれるって電話だったんです』
リスト「あら 良かったじゃない」
『本当に。ありがたいです。到着したら電話を鳴らしてくれるらしいです。』
プルルルル
『えっ もう??』
リスト「早いわね」
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音羽館前
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『すみません!わざわざありがとうございます!』
亜遊夢「コレ、バッハ様が速やかに手入れをしろと仰っていたモノじゃないっスか」
『いやぁ、失念してました』
亜遊夢「最近 気が弛んでるんじゃないっスか…??」ずいっ
「う…近いです」
亜遊夢「チャイコフスキーも時々上の空だったりする事が目立ってきたんスよね…」
『あ、あはは』
亜遊夢「とにかく、ちゃんとやっとくっスよ」
『はーい』
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彼目線
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誰だ
忍路殿と 今 話をしていた男性は。
背格好 顔立ちに覚えが無い、目鼻立ちの整ったスーツ姿。
親しげだ
互いに表情を崩してのコミュニケーション
シュー「………」
彼女に 一言
━━今の方はどなたですか━━
そう聞けば良かった
それだけだった
なのに 聞けない
何かが邪魔をした
胸の奥がつっかえて
風が吹いた音だけが走り抜けていった
駄目だ……………
今の私では聞けそうには 無い
何故だかはわからないが…………
ならば、そう━━━━
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ラッパーシュー「好き勝手に質問してみようじゃないか…………この俺が!!」ビシィ!!
シュー「ふふふ…そうとも、何を恐れることがある……この私は!好き勝手に出来るのだ!」
『あれ シューさん』
シュー「」あたふたあたふた
『お風呂掃除、お疲れ様でした。休憩中ですか?』
シュー「え、ええ まあ…」
『シューさんのお陰で浴槽がピカピカでした!ありがとうございます』
シュー「い、いえ……あ、あの!」
『はい?』
シュー「さ、ささささっきのスーツ姿の青年はいいいい一体…!!」
『あ、亜遊夢さんかな?眼鏡でしたよね』
シュー「は、はい…(名前呼び……)」
『あの人はアルケー社で働いてて、バッハさんのサポートとかしてらっしゃるんですよー』
シュー「……し、親しそうでしたね?」
『………え?』
シュー「い、いえ…親しげな雰囲気でしたので…」
『そうかなぁ??さっきは私が忘れ物をしちゃったから 少し怒られちゃったんですけど』
シュー「怒る…(喜怒哀楽の表現をあけすけに出来る信頼関係があるという事か…)」
シュー「(しかし…どうして私は…………こんなに 気にして…いる…のか…?)」
『………(やっぱり………[意中の男性]を気にしてるな…シューさん…)』
『言っておきますけど、亜遊夢さんはバッハさんの側で働いてらっしゃるから よくコンタクトを取るだけで、別段特別な異性だとは思ってませんから』
シュー「は!!はい!!??」ビクッ
『…』じー
シュー「あ、いえ、私は別にその、探っているとかそーゆーのではなくて…」しどろもどろ
『…分かってますよ』フゥ
シュー「は…はい」
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