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☆クラシカ口イドの小説(長編)
ピアノ王子と私の王子様2
理栖斗「僕の…とは?恋人だと…??本当ですか?忍路さん」


『い、いえ そーゆー訳では………』ドキドキドキドキ


モツ「ちぇーっ 否定しないで良いんだよー?」


理栖斗「フッ、苦し紛れも甚だしい。もう一度言いますが、貴方には関係の無いことなのでは?」


モツ「関係あるよーだ、忍路は僕のだからー」


理栖斗「…子供か……話にならないし、埒があかない…ならばこうしましょう。忍路さん!!」


『ひえっ』


理栖斗「彼女の恋人の座を懸けて勝負しませんか?モツさん…」


モツ「勝った方が忍路の恋人として認められるんだね?いいよ、勝負しよう」


『え?私の意思は?』


理栖斗「負けた方は大人しく引き下がる!それで如何です??」


モツ「OK。忍路は渡さないよ♪」


リスト「あらっ トントン拍子」


理栖斗「では、勝負内容は演奏にしましょう。観衆の多くの心を打った方が勝ちです」


リスト「よぉし、ついでに勝者には、忍路ちゃんからのキスね」


モツ「え!?キス!?」


『はぁ!?キスゥゥゥ!?』ビクゥン


理栖斗「おや、これは負ける訳には行きませんねぇ」


モツ「マジで!よぉし 忍路のキスが懸かってるなら尚更負けられないね!!」ゴゴゴゴゴ


『いやいやいやいや!ちょっと待ってそんなの聞いてないし、[ついでに]って扱いで人の唇を掛けないでよ!』


リスト「はいはい、もう決まった事なのよ。静粛にー。これにて閉廷ー」


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かくして、強引に決まってしまった勝負内容

私は商品となり、賞金の隣に並ぶのだった


………どうしてこうなった


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決戦当日
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バダ「またまた開催されます、ピアノ教室の貴公子との演奏対決!!今回はTV放送にて大々的に放映される訳ですが」


チャイコ「対するアーティストはヴォルフ・ガング・アマデウス・モーツァルト!!
天真爛漫な甘いマスク!
正にイケメン対決ですね!
尚勝者には 賞金と美女のキスが贈られます」


バダ「司会は私たち クラクラの二人です!!最後までお付き合い宜しくお願いしまーす♪」


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モツ「キミは目玉焼きには何をかけるのー??」


理栖斗「…(彼は何なんだ…この余裕…余程腕に自信があるのか)」


モツ「僕は今日ケチャップだった!明日はアイスクリームをトッピングしてみよっかな!」


理栖斗「…(いや、何も考えていないのか…??)」


モツ「もちろん シュー君の目玉焼きに、だけどねー」ケラケラ


理栖斗「(何も考えて無そうだ…)」


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観客席
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ベト「ふむ」


歌苗「ホントにキキキキキスするのかしら」ドキドキ


奏助「いやー、モツさんだからなー…有るよなー」


シュー「子供は見てはいけません」


奏助「えっ、俺ら高校生っすよ?」


ショパン「どっちが勝っても別にいい…」


リスト「(勝敗は目に見えてる…大事なのは結果ではなくて、良い画が撮れるかだわ
この茶番劇番組がレギュラー化すれば、ピアノ教室はもっと有名になるし、お金も儲かる…)」ニタリ


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A子「理栖斗様頑張ってー!!」


B子「今度こそ勝利をー!!」


C子「でも忍路さんとキスしちゃうのはイヤー!!」


モツ「ええー…女の子達が…」


他の女性客「キャー 理栖斗様ー!!」


モツ「」


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ステージ上
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理栖斗「では、まずは私が ピアノにて…」


壇上で礼をして 麗しく髪を揺らしてピアノに指を滑らせる理栖斗さんは優雅だった

とても繊細な音色…
王子様みたいな仕草も相まって、演奏中以外は観客の歓声(主に女性客)が止まなかった


対して、モツさんのピアノもとても素晴らしい
誰もが耳にしたことのある、トルコ行進曲…

奏でる音の嵐
情熱的で力強い旋律が舞って、舞って…
心を踊らせる

観客席も 皆、一様に楽しそう

あ…シューさん 感動して泣いてる…


そうだよね、こんなにちゃんとしたステージで ちゃんとした演奏してるとこなんて 初めて見た

こんなカッコいいモツさん、見た事無い…


モツ「ふふふっ♪勝負はここから♪」


見事な指捌き
彼の周囲の空間が揺らめき、空気さえ踊っているみたいに…
ん?
空気が踊るって、なんかソレ ムジークみたいな…


モツ「ははは♪そうだ♪皆踊ろうよー♪歌おうよー♪」パアア


彼の身体から光放ち
ムジークが溢れ出した



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あきゅろす。
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