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☆銀魂の小説(真選組/長編)
1―アイマスクとキレイな恋
お妙「恋をするとキレイになるんですって」


『あー それ言うよね』


神楽「恋…なんか面倒臭そうな響きアルな」


お妙「そんな事言ってちゃ折角可愛いのに勿体無いわよ、神楽ちゃん」


非番の女子が集まって 持ち寄ったお菓子でガールズトーク

季節が変われば、やれ化粧品の新色だのファッション雑誌のアレが可愛いだの

とりとめの無い話が花咲く


お妙「仁和ちゃんは 誰か イイ人、居ないの?」


『男ばかりの職場とは言え、見事に曲者ばっかでムリムリ』


お妙「あらあら、こちらも勿体ないわね
仁和ちゃんなら選び放題でしょうに」


『江戸一番の美少女のお妙ちゃんには敵わないってば』


神楽「私も歌舞伎町の女王だけど、やっぱり周りに居る野郎共がしょっぱいと 設定が生きないアルな」


『そうなのよ!真選組なんて、ゴリラが局長だし、マヨネーズが副長だし、ドSやアンパンが先輩だったりするからヤッテランネー』


お妙「鬱憤が溜まってるのねぇ」


『昨日なんてドSがさー………あーあ、なんか手っ取り早く見返してやりたいー』


神楽「…恋をしてキレイになって 見返してやれば良いネ!」


『恋をして…』


お妙「キレイに?」


神楽「女の武器は美しさヨ!美貌に磨きをかけて男共をギャフンと言わせてやるのヨ!」


『おお…なんかイイね!ギャフンと言わせてやる…イイね!』


神楽「恋をするとキレイになるって さっき姉御、言ったよ!ならば手っ取り早く恋をするネ!」


『おお!あいつらにギャフンと言わせるためなら恋くらい容易いさ!そうともさ!』


お妙「ちょ、ちょっと神楽ちゃん、 仁和ちゃん、しょっぱい男の人しか周りに居ないとか言っておいて 恋をしてキレイになるとか無謀じゃ…」


神楽「何言ってるアルか、イイ男は探すもんアル
探し出して恋をしてキレイになればイイ話アル!最悪 妥協もアリね!」


『おうよ!キレイになって あの馬鹿野郎共をギャフンと言わせてやるー!』


神楽「私も銀ちゃんと新八をギャフンと言わせてやるー!」


近藤「俺に恋をしてくれても良いんですよ お妙さぁぁぁぁぁん」ガバァァァァ


お妙「どっから沸いた このゴリラぁぁぁぁぁ」メシャアアアアア


何処からともなく現れた局長をふん縛ってゴミ捨て場に置いてくるお妙ちゃんを見送って、私と神楽ちゃんは公園で作戦会議をする


━━
公園
━━


『…恋の相手になりそうな人格者って誰?』


神楽「仁和が恋できそうな相手は、どんな男アルか?」


『そこそこの顔でー、収入が安定しててー、嗜好品への極端な拘りとか無くてー…』


神楽「銀ちゃんやヅラや新八は無しアルな」


『そこそこ守ってくれる強さは欲しいよね、あと 優しくてーセンス良くてー頭良くてー…』


神楽「高望みアルなァ」


『えー…だって…女子はいつでも高望みしたがる生き物…』


神楽「それもそうアルな、けど妥協も覚えないとリアルと向き合えないアル」


『それもそうアルな』


神楽「うーん」『うーん』


そこに、ベンチに腰かけ 考え込んでいる二人の目の前を通り掛かった男が声を掛けてきた


「神楽氏、今日もコスプレしてるでござるか?」


神楽「ん?トッシー?」


『え?副長?』


トッシー「ご無沙汰してるでござる、なんか…出て来ちゃった(はぁと)」


『え…何か副長、キャラ 違うくない?』


神楽「トッシー アルよ?かくかくしかじかで時々出て来るアル」


トッシー「ど、どうも…君もなかなか可愛いでござるな…魔法少女プリティさんのコスプレでもしないでござるか?」


おもむろに私の手を握るトッシー


馴れ馴れしいのかな…
でも 副長の姿でこのフランクさ…
新鮮かつギャップを感じる!


『神楽ちゃん、トッシーは マヨネーズ飲むの?』


神楽「さぁ…マヨネーズ飲んでる所 見たこと無いネ」


トッシー「それは十四郎なんで…拙者はそーゆーのはちょっと…タバコも苦手だし…」


『決めたぁぁぁぁ!私、トッシーに恋をする!』


神楽「えっ」


トッシー「?」


『副長のマヨネーズ狂は難点だったけど それが無くなれば好きになれるかも!』


『ありがとう神楽ちゃん!これでキレイになるねぇぇぇぇ』ブンブン


トッシー「あれれ、拙者 どこに連れてかれるでござるか…」ズルズル


神楽「おー 達者でなー」鼻ホジ



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