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☆銀魂の小説(真選組/長編)
4―始まりの歌
フフフ成功…

この世界になし崩し的にトリップした私は
なし崩し的にレベルを上げて
なんとなく操心魔法を手に入れた

松平片栗虎に取り入り手始めに真選組に接触…
とりあえず 衣食住は確保したし
あとは…
あとはどうしよう…
何も考えてないや

世界征服でもしてみるか?
いや 欲をかくとロクなことにならないって朝の
教育番組で言ってたしなー

押さえきれない情緒で
掛けてもいないメガネの山をクイッとする


土方「眉間に皺を寄せて何か悩み事か?」


後ろから声を掛けられ 驚いてしまう


『えっひゃああっ?副長でしたか』
(見られた…ドキドキ)


土方「慣れないことが多いだろうが分からないことは聞いてくれ。早速仕事だ、
とりあえず見廻りに行ってもらおうか」


切れ長の目にキリッとした前髪、涼しげな雰囲気が許せないくらいのイケメンだ
イケメン過ぎて…腹が立つなぁ
前回、私が難事件の数々を一気に解決したので 機嫌がたても良い様だ。

しかし、次の一言が空気を変える


土方「一番隊隊長の総悟と」

『え』


参ったな
サボり魔と名高いキャラじゃないか
鬱だ


『沖田隊長、よろしくお願いします』

沖田「おう 帝畿 仁和だっけな」


簡単な挨拶を交わし歩きながら 町並みに目をやる

本当に、歩いている
架空の世界だった此処を

空気を、風を感じる
人の声 ざわめき ため息 青息

沖田の視界の外で、
感慨に浸り 少し深呼吸して 目の乾きを潤した


沖田「しかし 物好きなことですねィ」


『?』


沖田「男臭せぇこんな特殊な処に…虫も殺せなそうなお嬢さんがなんでまた」


はっ 不審がられている…

そりゃあ…実績とかあるわけでも無いのに、
いきなり特別枠にポンと入れられてるもの
胡散臭いよね

対テロ組織だもんね

何度か攘夷志士が絡んだイザコザもあったもんね


『男臭くはあるけれど…多くの志し達により形成された 凄い組織だと思います

上手く言葉に出来ないけど…皆さんのピカピカに鋭い魂の切っ先と
貴方達の美意識を近くで見ていたいと思ったんです』


沖田「なんでィ…知った風なクチ利きやがる
俺はまだあんたのコト認めてねェからな
俺と年令なんて変わらねぇ癖しやがって…
近藤さんの優しさにイイ気になってたら、寝首かかれちまいやすぜィ」


そう言って
端正で中性的で綺麗なサラサラ髪の生意気坊やは背を向けて歩き出した

堂々と私を置いてサボるつもりだろうな

てゆーか 知った風なクチ、利いたことになるのか、アレ

―俺と年令なんて変わらない癖しやがって―

彼の言葉を思い出す

関係ないだろ、年令なんて


そーいや私 幾つに見えるんだ…
年齢とか細かい設定決めてたっけ?

設定はしっかり考えておこう…


そんな風にうだうだして 最早一月が過ぎようとしていたのだ

触らぬ神になんとやらかと思い
沖田は特に放っておいた


そんな折 肉便器発言事件が起きたのだった


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