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☆銀魂の小説(真選組/長編)
地味にこっそり(彼目線)
「万事屋の付近で桂が目撃された、との通報が数件…」


それが 事の始まり

早い話が また副長命令で 万事屋の張り込みをすることになった


ったく…
そんなに暇じゃねーって言ってんだろ
御託並べて難癖付けやがって


他のヤツに任せりゃいいじゃん

俺 他にも受け持ってるヤマあるし


副長直々に言われたら優先事項変わっちゃうし面倒くさいんだよ


あーやってらんねー


細めた目線でブツブツ、言葉には出来ない副長への恨みつらみと愚痴を巻き付け


いつも通りあんパンをかじりながら

デカイ犬を連れたチャイナさんの姿を 張り込み先から見送って

こうなったら またいつかの様に たまさんを眺めていよう


沖田隊長に引っ掻き回されたけど
あの可憐なたまさんの笑顔を見ていると やはり癒されるものだ


どれどれ、たまさん…お 店先の掃除をてきぱきこなし
近所の子供達に手を振り、通行人に声を掛けられ…
ウフフ 人気者だなぁ、たまさん
色んな人に挨拶を交わし…


あ また 今度は結構な美少女に…って
あの美少女 なんか見覚えがあるような


ん?新八君が後ろから声を掛けて…


合流して…


万事屋に入ってった…


あ…れ


あれ、仁和か!?


あの髪の弄り方、首の傾げ方、背格好!!

町娘らしい格好で 髪型も違うから 気付かなかった!
ただの美少女とか思っちゃったよ…

他のヤツなら見逃してたかも…
へぇ 着飾ればあんな感じなのか

写真撮ったら屯所で売れそう…


じゃなくて


何でいるんだ?接点あったのか…
結構親しそうだったけど

潜入捜査か?
いやでも聞いてないし…


あ 出て来た


万事屋の旦那と一緒に…


下のスナック行った…


え あんたら飲むの?こんな昼間っから?


ったく人の気も知らないで 爛れてんなぁ


うーん しかし見辛いなぁ………


━━━
━━



銀時「ぶぁはははは、そりゃ傑作だぁ」


『ねー、本当信じらんない』


銀時「何だかんだで上手くやれてんのな、安心したわ」


『うん…ありがとう、銀さん!万事屋の皆が居てくれて良かった…
お話出来るし、昼間っからでも飲めるし、大好きだよ!』


銀時「ハハッ、よせやい…俺は酒に誘われただけさ…けどまぁ、悪くねぇよな」


━━━
━━



山崎(相変わらず デカイ声が筒抜けだ…)


俺はまたもやスナックお登世の窓際に息と気配を殺して潜む


そこそこ会話は聞こえるので 不自由は余り感じない

しかし…本当に親しそうだな

さながら知己の如し
旦那、警戒心ありそうなモンだけどな、気を許してるみたいだし 満更でもない雰囲気で…

案外 仁和は監察に向いているのかも知れない


━━━
━━



銀時「てゆーか 仁和チャンはァ、あの屯所に居るんでしょ?何か浮いた話は無いの?」


『えー そんなモン無いっすわ、皆無皆無』


銀時「えー??鬼の副長さんとかどうなの?顔だけはイイからモテてるみたいだよ」


『ムリムリ、マヨネーズキチガ○は私にはハードル高いし』


銀時「まぁね、俺が女でも行かねぇしな、長所カオだけだし?後は短所しか無いんじゃない?」


『そこまでは言わないけど…
何かァ、他のオンナの影を引き摺ってるってゆーかァ、何か過去にオンナ絡みであったっぽいよーな気がするゥ』


山崎(鋭い…)


『今は他の恋に踏み出せなそうオーラ出てる』


銀時「………ハハッ…あるかもねー」


『えっ 何か知ってるの?』


銀時「…好きなオンナが居たらしいぜ…
いつ死んじまうかわからんよーな仕事だし、オンナを傷付けるだけだと思って 身を引いたらしいよ
そのまま、オンナは病で死んじまったらしい」


『…後味悪そうな話…』


銀時「お 可哀想になった?副長、慰めてあげちゃう?」


『あはは 私じゃ分不相応だろーし、副長相手じゃ疲れそう。ムリだってば』


な、なんだか 甘酸っぱい話になってきたな…全く、男女の惚れた腫れたってヤツは

ちょっと興味あるような…


立てた聞き耳をダンボにして 更に息を殺すつもりで目を光らせる


銀時「あのドS星の王子はどーなの?」


『どーって?恋愛的な意味?何言ってんの?ナイナイ、ナイ』


銀時「じゃ ゴリラ」


『んー…カッコいい…』


銀時「は?」


『決める時はビシッと決めるモン、カッコいいよ?』


銀時「い、いやお前、あのゴリラストーカーは」


『凄く善人だよね イイ人だと思う』


銀時「や…あの」


『だから 真面目過ぎて お妙さんの事、あーなっちゃったのかなーって』


銀時「あ、ああ…」
(何だ、てっきり…)


山崎(局長の事………スキ…なのかと思った…)


銀時(まぁ コイツに限って そりゃねぇよな)


『銀さんこそ、何か無いの?銀さんの跡をつけて回るストーカーとかいるじゃん』


銀時「いや、ナイナイ 眼鏡っ子だけど おっぱいデカイけど」


『じゃあ 実はお妙さん狙いとか…』


銀時「食卓にダークマターが並ぶのヤダよ、ナイナイ」


『じゃあ身近に神楽ちゃんとか…』


銀時「バカか!俺ぁロリコンじゃねーよ」


『そんなの、年取ったら目立たなくなるモンだよ 愛があれば年の差なんて』


銀時「あーん?お前こそ 同僚のジミーとかどうなんだよ、やっと思い出せたわ…地味すぎて名前とか出て来なかった」



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