ゾンゼロ長編
002
「ちゃんと説明しやがれ久しぶりだなコノヤロー」
「悪かったって、流れ無視して」
「オイ!今の俺の渾身の一言も無視決め込むのか!?」
「ッあ゙ー水がうまいー」
「一回死ぬかテメェ!!」
弁天はすらすらと捲し立てる。
それも半ばかわして、目の前の水を一心に飲み干した。
一度息をついて、今度こそ話し始める。
「まあそう怒らへんで、真面目に話したかったことがある」
「だーらそれを…もういい、でなんだ、その真面目な話って」
お互い一区切りついたところで、結論から口に出す。
「窮奇が出た」
「はぁ?ジョーダンはさっきので腹いっぱいだぜ」
「あんなあ…うちのこの恰好見てもそれ言えるんどすか?」
「そういや…色々と気ィ取られて、よく見もしなかったけど…白衣真っ赤じゃねーか」
「見たまんま返り血や。それもただの窮奇やない。あれは魔物の域をはみ出とる」
アレは、ただのバケモノや
「アレは魔物であって魔物やない」
「詳しくはわかんねーけど、とにかく不気味なヤツらをこの道のりで成敗してきたってことか」
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