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☆abmz
恥ずかしがり屋のアナタ(阿水)


ミーティングだけの日、阿部と二人で帰っていた。


色々忙しかったりで、最近二人でいること滅多になかったから、
なんか…いつも以上にドキドキする。
隣を歩く阿部の顔を『カッコいいなぁ〜』なんて思いながらじっと見つめていたら、
その視線に気付いたらしく、阿部の顔が次第に真っ赤に染まってく。

うわ、かわいー反応。


あ、なんかキスしたいかも…。


考え始めたら止まらなくなって、
「ん、」
阿部の目の前に回り込んで向き直り、目を瞑る。

「…何?」
「キスして。」
「は…、はぁぁ!?」

人気のない畑の横の道だけど、
誰も通らないという保証もないし、まだ陽も完全に落ちきってない状況。



「……ごめん、無理…。」
「…あは、だろうと思ったぁ。」
笑って許す俺。
むしろ『変な事言ってごめん』と笑顔で謝った。
だって阿部ってば、真っ赤な顔を更に赤くして、すごい困った顔してたから。
恥ずかしいんだろな。
そんな照れ屋な阿部も可愛くて好き。

でも…分かってた事だけど、正直ちょっと寂しい…。
別に不満な訳じゃないけど、
もしかしたら、そんな気持ちが顔に出ていたのかもしれない。

阿部が並んで歩く俺の手をぎゅっと握ってきたから。
少し驚いて阿部の顔を窺う。

「今は…キス、恥ずかしすぎて無理…だから、
これで我慢…してくれ。」

阿部は口元を手で覆い、明後日の方向に視線を泳がしている。
結構いっぱいいっぱい?
しゃべり方が三橋みたいにたどたどしくて、
吹き出しそうになったけど、
それ以上に阿部の気持ちが嬉しくて、俺も阿部の手を握り返す。



あーヤバい…。
大好きすぎる。
俺きゅん死にしちゃうよー??



不器用な彼は、
不器用なりに、
彼なりの愛し方で俺を愛してくれる。

それがどんな愛の囁きよりも、
俺の心を震わせてくれる。

ゆっくりでいい…。

ゆっくりでいいから、
二人で確実な愛を育もう?



END.

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08.10.29

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