☆abmz なんとなく2 ※若干エロ注意 急いでジャージに着替えて、足早に少し離れた場所のトイレに二人して駆け込んだ。一番奥の個室。 入って鍵を閉めるや否や俺は便器に座らされる。立ったままの阿部を見上げれば、途端に唇を塞がれた。急でびっくりはしたものの、俺も求めていた事だったので、すぐに受け入れ阿部の首に腕を回す。 間近で聞こえる水音をBGMに、お互いの唇を貪る。阿部とキスは何度かしたことはあるけど、こういう深いキスは初めてだった。 付き合うきっかけになったのも、二人きりになった部室でなんかいい雰囲気になってキスをした事だった。別に特別な気持ちなんて持ってなかったけど、拒む事もしなかった。それを皮切りに阿部とは毎日キスをするようになって、ある日「俺たちの関係って何なんだろうね?」って何気なく聞いたら「…じゃあ付き合うか。」って答えが返ってきて、別に断る理由もなかったから阿部の提案を受けた。それがだいたい一週間前。 なのに阿部はそれまで毎日してきたキスを、その日以来一切してこなくなった。俺にとっては阿部とのキスが日常の一部になりかけていたので、毎日物足りない気持ちにさせられていた。自分からしても良かったんだけど、もしかしたら阿部は流れで俺と付き合い始めたのを後悔しはじめたのかも…って思うと踏み出せなかった。それから俺は阿部が気になって気になって……気が付けば阿部の姿が視界に入る度、声が耳に入ってくる度、ときめいてしまうようになっていた。 飲み込みきれない唾液が口端を伝う頃には、阿部の手がシャツの中へと侵入してきた。脇腹を優しく撫で上げられる。普段から敏感なソコは、いつもならくすぐったくて笑っちゃうところだけど、キスをしながら触れられれば、くすぐったさと共にたちまち快感が身体中を駆け巡る。 「………ん、……。」 吐く息と共に鼻から声が漏れた。すると俺の唇を塞いでいた阿部のソレが這うように耳元へと移動する。 「水谷、……声、ガマンな?」 「あっ、……。」 耳元で優しく囁かれ、それにすら感じて声を出してしまった。夢中になりすぎて、ココがどういう場所か忘れそうになっていた。 コクコクと数回頷いて、おれは自分の右手で口を覆った。「ごめんな…。」謝りながら阿部が俺のシャツを捲り上げた。声を我慢させた事に対してか、今から行う行為に対してか?恐らく答えは前者だろうけど、どっちの意味にも取れるなぁ…なんてぼんやり思っていたら、阿部に乳首を舐められた。 生暖かく湿った感触に鳥肌が立った。立った鳥肌は背中を伝って尻まで達する。乳輪ごと口に含まれてその縁をなぞるように舐められて、先ほどの経路をぞくぞくとした感覚が波打つように伝っていく。 「ふっ、………っはぁ…。」 吸い上げられ、少し硬く尖った乳首を舌先で転がされ…反対側では指でつままれたり捏ねるように揉まれて、下半身に溜まった熱が、ずくん、と疼いた。 与え続けられる快感に、ぼんやりする頭で天井を見上げる。 すると、阿部がジャージの中に手を突っ込んで、俺の勃ち上がりかけたソレを引っ張り出した。引っ張られ外気に触れた感覚に、声が漏れそうになって慌てて両手で口を覆う。 俺の熱を帯びた陰茎が、先ほどの乳首のように生暖かい感触に包まれて、自分の股の間を見下ろしてみれば、いつの間にか俺の股の間にしゃがみ込んだ阿部が、俺のモノを口に含んでいた。 「あっ、阿部!止めろって!そこまでしなくても……!」 声を潜めながら、引き剥がそうと阿部の頭を手で押せば、その手は振り払われた。口から俺のモノを離した阿部が俺を見上げる。 「…俺が、してぇんだよ。」 「で、でも…………っ!」 有無を言わさず、阿部が再び俺のモノをくわえる。直接的な刺激を与えられ、俺の陰茎はすぐに昂ぶりを見せた。 「あ、あっ……あべぇ、んぅ…!」 くまなく舐められ、先走りの溢れる先端を吸い上げられれば、擦れた声に混ざって音を持つ声も漏れ出たが、それに気を遣う余裕なんて俺にはなかった。俺は上半身を前のめりにして、阿部の頭を抱えるように髪を掴んだ。風呂上がりのためか、かいた汗のためか、俺の髪から滴る水滴が、阿部のシャツにポツポツとシミをつくった。 口を窄め上下に動く阿部の咥内で、亀頭が阿部の口蓋や頬の内側で擦れ慢性的な快楽の波が脳を痺れさせる。痺れて何も考えられないような頭で、自分だけ快楽を与えられている事にふと気付いた。 前のめりだった上半身を起こして見下ろしてみても、阿部の状態はよく見えない。試しに、力の入らない右足をしゃがんだ阿部の太股に乗せ、阿部の股の中心を裸足の足で押してみれば、ジャージの上からでもはっきり分かるくらい熱を持ち、硬くなっていた。 「…ンっ、」 足で押した瞬間、阿部が眉間にシワを寄せて、俺のをくわえたまま声を漏らした。 「…阿部もっ、一緒に……。」 乱れた呼吸で、途切れ途切れになりながら訴える。阿部は俺のモノから口を離し、口元を拭いながら目を合わさずに呟く。 「……俺のは気にしなくていいから。」 「やだよ、……一緒が、いい…。」 退けられそうになる右足に、ありったけの力を込めて拒もうとすると、勢い余って阿部の股間を蹴ってしまい、びくんっと阿部の腰が跳ねた。困ったように見上げてくる阿部に、イヤイヤと頭を振って見せれば、ため息をついた阿部が「…分かったよ。」と自分の陰茎を取り出した。そして、自分のモノを扱きながら、俺のモノをまたくわえる。 これじゃ、俺…与えられるばっかじゃん……。 俺も阿部を気持ち良くさせたくて、裸足の右足の指で阿部の陰茎を挟む。上下に動かそうとしたが、うまく動かず、その上足がつりそうになったので、陰茎を扱く役目は阿部の右手に任せることにした。まぁ、足の指で扱かれても充分な快感は得られないだろうし。俺は親指で亀頭をぐりぐりと押さえ付けた。 「……ふ、んぅ………!」 「ぁあ、ん…っ!いっ……!」 俺が阿部の亀頭を押さえ付けたせいで、俺のを口で扱いていた阿部が歯を立ててしまった。その瞬間に痛みが走り、思わず大きな声を上げてしまった。わりぃ、と阿部が見上げてきたけど、元々俺が原因なのだから首を横に振って許した。 歯を立てられ、痛かったはずなのに、その痛みが想像以上に快感へと変わっていって、俺は間もなく絶頂を迎えようとしていた。 「阿部っ、も…出る、から…!」 阿部の頭を押して引き剥がそうとするが、阿部はびくともしない。 このままじゃ、阿部の口の中に……! その瞬間、阿部の舌先で尿道口を抉られ、俺は阿部の口の中に精をぶちまけてしまった。 達した際に、阿部の亀頭を押さえていた指が阿部の亀頭を引っ掻いてしまい、その刺激でか、わずかな時間差を置いて阿部もイった。 俺のぶちまけた精は半分くらい阿部の口からこぼれていたけど、残りは阿部が飲んでくれたらしく、「喉が焼けそう。」と漏らしていた。申し訳ない事しちゃったけど、内心結構嬉しくて、トイレットペーパーで阿部の口元を拭いてやりながら、ずっと気になっていた事を聞いてみた。 「阿部……俺の事、好き?」 予想外の質問に阿部が俺を見上げたまま目を丸くする。 「……じゃなきゃ、こんな事しねぇよ。」 床に散らばった精液を拭きながら、ぶっきらぼうに答える阿部。 …うん、それは俺も充分に分かってるんだけどね? 「………言葉が、欲しいんだ。」 床を拭いていた阿部の手が止まる。目も一点を見つめている。きっと今、そういや俺『好き』って言ってねぇや……なんて、記憶を辿ってるんじゃないかな? 記憶廻りが終わったらしく、阿部が俺を見上げる。頬を赤くして視線を逸らしては、また俺を見つめる。それを何度か繰り返し、覚悟を決めたのか俺の手を握った。 「……水谷。……俺、お前の事………好きだよ。」 言い終えると、床や右手やらの精液を荒々しく拭って、阿部は個室を出た。 『好き』って一言言うのを、こんなに恥ずかしがるなんて……。阿部からの『好き』は相当貴重だな…。 手洗い場でうがいをする阿部の後ろから、 「俺も、阿部の事好きだよ。」 と、頬っぺにキスをすると、盛大にむせた阿部が耳まで真っ赤にして俺を睨んだ。 そんな顔したって全然怖くないし。むしろ可愛く見えちゃうんだからな! なんとなく始まったなんとなく微妙な関係だけど、なんとなく長続きしそうな予感がした。 ………なんとなく。 END. えっと…補足ですが、阿部が付き合い出してキスしなくなった理由は… 「後で阿部に聞いたんだけど、付き合い出して急にキスしなくなったのは、どうしていいか分かんなくなってたんだって。 付き合う前はキス出来るだけで、満足してたけど、付き合い始めて、キスしたらその次まで求めてしまいそうで……。だけどなんとなく付き合い始めた関係だから、俺がどう思ってるのかとか気になってたみたい。気になったんなら聞けばいいのにって思ったけど、『好き』って言うのも苦労する阿部にはちょっと難しかったかな? それより、俺たち同じような事考えてたって事が俺は嬉しかったな。」 と、水谷が言ってました← これを本編に入れられない技量の低さ…orz そしてエロの微妙さ…← もうエロは書かない(書けない)……( -_-) イメージは浮かんでるんですけど、それを言葉で表現するとなるとどうも……(笑)言葉で伝えるって難しいですね☆← お粗末(><)! 09.07.20 [*前へ][次へ#] [戻る] |