☆abmz
好き(阿水<阿部独白>)
「えっ!?マジで!?ありがとー栄口ぃ!もー大好き!!」
どんなに周りがザワついてても、
どんなに俺が他の事に気を取られていても、
水谷の『好き』と言う言葉に、俺の耳は反応する。
たとえ俺以外の誰かに向けて言ってたとしても。
話の流れなんて分からない。
けど、水谷が放つ『好き』という言葉だけは聞き取れる。
俺が意識し過ぎてんのか?
…いやいや、意識もするだろうよ。
俺と水谷はお付き合いしている訳だから。
付き合っているヤツが他の男に『好き』なんて言ってたら、彼氏として敏感に反応してしまうのは当たり前だろう。
最初の頃は、いちいち反応してムカついていた。
最近ではさすがに慣れたけど…やっぱりいい気分はしない。
けど、よくもまぁそんなに『好き』を乱発するもんだな。
俺は時々不安になるよ。
そんなに『好き』って言葉を口にしていたら、
いつかその言葉の持つ力が失われてしまうんじゃないかって…。
いつかお前の中の、俺を『好き』って気持ちが無くなってしまうんじゃないかって……。
いつか俺達に別れが訪れてしまうんじゃないかって………。
だからと言って俺は水谷に『好き』という言葉を自制させる事は出来ない。
何度か言ってみたけど直らなかったし…。
それに、水谷の『好き』と言う時の顔が本当に嬉しそうで、幸せそうで…。
俺はその時の水谷の顔が大好きだから。
なら俺は敢えてお前に『好き』と言わないようにしよう。
いざという時に伝わるように。
お前がばら撒いた『好き』を拾い集めて、
お前が失った分の『好き』の想いを、俺の言葉に乗せていっぱいにするから。
またお前は『好き』と言い続ければいい。
そしてその幸せそうな顔を見せてくれ。
その顔が見れる度、
俺への『好き』はきっと特別なんだと信じられるから。
END.
こんな健気な阿部あり得ない…;
なんかまとまりない文ですみません(><)
08.12.28
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