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☆abmz
おそーじ☆(阿水+西浦)



「…たまには掃除しねぇとな…。」


部活終了後、部室を見回した主将がボソリと呟く。

今まで騒がしかった部室内が一瞬にして静まり返り、
その言葉の主に皆の視線が集まる。

確かに、
角にまとめて置いてはいるけどごちゃごちゃの用具や、
至るところに散乱した乾いた土の塊…、
お世辞にも綺麗とは言えなかった。

皆が『片付けて帰るか…』と動きだそうとした瞬間、一際元気な声が部室内に響き渡った。

「よぉーし!じゃんけんな!!」

そう言い、握った右手を高く掲げたのは田島だった。
部室内は再び沈黙に包まれ、
皆の視線も再び花井へと集まる。

「じゃんけんって…、皆でやった方が早く終わるだろ?」

「でもさ〜、掃いて用具整理すれば終わりじゃん?
ホウキも一本しかねぇし、二人もいれば片付くっしょ!」

「…でも、それじゃ不公平になったりしないか?」

「それはさ、当番制にすりゃいいじゃん。
毎回負けた二人が掃除して帰って、
今回負けた人は次回からの掃除じゃんけんに参加しなくてよくする!
んで、全員やったところでまた最初の組に戻る。」


どーよ!と胸を張った田島に、皆が感嘆の声を上げる。
俺も正直、田島にしてはよく考えてあると感心した。


「…じゃあ、それでいいか?」
花井が皆に確認するように問い掛けると、
反対する者はいないらしくそれぞれ頷いている。
まぁ俺も反対する理由はないかな…。


「よし!決定なー!
じゃーんけーん………」



















「じゃ、あと頼んだぞー。」
「よろしくー。」
「じゃーなー。」

皆がぞろぞろと帰っていく。

運悪く俺はじゃんけんに負けてしまった。
そして隣にもうなだれる男が一人。



水谷だった。






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