NARUTO
1

二人そろっての休日、あいにく外は雨で、私たちはおとなしくカカシの家でくつろいでいた。
初めてのカカシの家は生活感がなく、ベットとテーブル。キッチンの冷蔵庫の中にはミネラルウォーターしかはいってなかった。
男の人の部屋に入るのははじめてで私はすこし緊張している。
あぁなんかもう心臓が破裂しそう。
ベットに腰掛ける私の隣でカカシは愛読書を黙々と読んでいた。
きっと私の気なんて知らないんだろうなぁ。
すこしかまってほしいと思うのはイケナイことですか?

「ねぇねぇ、カカシ」
「ん〜?」
「……キス…………しようよ?」
「はぁあ!?」

いきなりどうしちゃったのよ弥生、とカカシの視線が本からはずれて
私は自分が言った言葉に今更照れてしまって膝を立てて顔をうずめた。
いや、だってかまってほしかったんだもん。

「やっぱなんでもない」
「誘っといてなんでもないじゃないでしょうよ」
「だからやっぱなんでもない」
「もぅ、こっち向いてちょうだいよ」

私は膝に顔を埋めながら首を振る
はぁ、とため息が聞こえてきた。
パタンと本を閉じる音。
ギシッとベットが軋んでカカシの体重が近くに感じる。
我ながらなんて恥ずかしい言葉を言ったんだ。
顔から火を噴きそう。

「弥生、顔あげなよ」
「…………無理」
「じゃあこうしちゃうよ」
「……うっわぁ!」

ゴロンとベットの上に転がされたと思ったら顔に影がかかる。
へ?
カカシのかおごしに見える天井。
もしかしなくても私、押し倒された……?
となったら反撃で、肩を押し戻そうと伸ばした腕を捕まれて顔の両脇に縫い止められてしまった。

「カ、……カカシ……?」
「黙って」

そう言って真剣な顔が近づいてくる。
カカシの顔のドアップに堪えられなくなって目を閉じた。
唇に柔らかく触れるものを押し付けられて
それがカカシの唇だと理解するのに時間はかからなかった。
唇が離れて、目を開いたら優しく笑っているカカシ
照れ臭くなって顔を背けてしまった。

「次は何をおのぞみですか、お嬢様」
「お嬢様とかヤダ」
「じゃあお姫様」
「それもやだ、ふつうに呼んで」

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あきゅろす。
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