戦国BASARA
3

おばちゃんに礼を言い、店を出ようとするとふいに美沙ちゃんに呼び止められた。


『あの!慶次さん…』


声の主の方に振り向くとやはり先程のようにお盆を胸に抱えている美沙ちゃんが居た。


「ん?」


優しく聞き返すと、またもや照れながらではあるが確かに俺の眼を見ながら言葉を発する。


『ま、また来て下さいね?次も特別にお団子おまけしますから!』


そう、いつもの笑顔を俺に見せる。
子供のような無邪気な、けれどもどこか、大人のような色気を醸し出すような…吸い込まれそうな笑顔。

フッと笑い、俺は美沙ちゃんに歩み寄る。


「当たり前だろ?おまけがなくても来るつもり」


俺はニカッと笑い、美沙ちゃんの頭を優しく撫でる。初めて触れる美沙ちゃんの髪はサラサラしていて、女の子のいい香りがした。
すると美沙ちゃんは照れたようにうっすら微笑み、少しずつ俺に語りかける。


『…私、慶次さんの笑顔…好き、ですよ…?あと、こうして頭撫でられるのも…』


…まったく、可愛いこと言ってくれるねェ。こっちの身にもなってよね美沙ちゃん。


「…そりゃ良かった。俺も、美沙ちゃんの可愛い笑顔も好きだけどね」


美沙ちゃんの頭を撫でながら、言ってやると美沙ちゃんは顔を赤くして俯いてしまった。


「ヒュー!兄ちゃん、美沙ちゃん口説くのうまいねー」

「なーに言ってんの、おじさん」

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