進撃の巨人
4

「おい?」
「リヴァイ兵長…行かないで下さい…」
「あ?俺は暇じゃ…」
「そばにいて下さい…」
不安で泣きそうな顔をするエレンに言いたいことがどこかへ飛んでいってしまった。本当はまだやらなければならない書類があるのだが…。
「……わかったよ。だからんなツラしてんな」
布団に腰掛け服をつまむエレンの手を握りしめ、覆い被さるように額にキスをした。
すると安心したようにキュッと手を握り返し、安定した寝息を立て始めた。
「まだまだガキだな…」
そんなエレンに妙に顔がゆるんだ。皆が恐れる巨人になれるガキがこんな甘えたツラを見せると知ったらどう思うだろうな。恐ろしい巨人のイメージからかけ離れた年相応の幼い行動。
「どこが危険なんだかわからねぇな…」
エレンの額にもう一度タオルをかけてやり、そっと髪を撫でた。

[*前へ]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!