進撃の巨人
3
「兵長…」
「愛してるよ。だがなエレンよ、絶対に生きて戻るなんざ誓えねぇんだよ。明日どうなるかなんて誰にも分からねぇんだ」
「っ…」
「だからよ、お前は余計な事考えねぇで巨人を殺せ。俺も殺す。それしかねぇだろ、俺らには」
エレンの首に顔をうずめて体を抱きしめる。落ち着いた心臓の音がお互いに伝わる。もうエレンの瞳に曇りはなかった。
再び動き出したリヴァイにエレンは喘ぎながらも応えた。
失うばかりではない。
巨人を絶滅させる。
リヴァイが倒れたならエレンが、
エレンが倒れたならリヴァイが、
あるいは二人で
その想いを継いでゆく
仲間の死を無駄にしない。翌日、リヴァイが初めて地下牢で感じた"悪くない"エレン・イエーガーが戻っていた。
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