黒執事
2
「何事ですか」
そういって入ってきたセバスチャンの顔が一気に苦い顔になった
少し何か考え込む仕草をして優花に近づいた
「おい、優花は…」
次に言おうと思ってた言葉を遮られた
「大丈夫ですよ、これは治ります」
その言葉にほっとしたような、なんだか腑に落ちないような…
いつの間にか疲れて眠っている優花の汗を取りながらセバスチャンは続ける
「今、優花は魔法をかけられているんですよ」
魔法?そんな馬鹿げたものがあってたまるか
こいつ…人を馬鹿にしているのか、と怒りがこみ上げてきた
「魔法なんてあるはず無いだろう」
「大丈夫です。優花はちゃんと時間になったら治ります」
セバスチャンの言っている意味がよく分からなかった
優花に何もしてやれなかった悔しさが胸を痛めた気がした。
11時30分に優花は目覚めるらしい
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