テニスの王子様
2

「本当だ。俺が愛しているのは美穂だけだから」

顔を上げる彼女に、俺は柔らかい笑みを向けた。
彼女の目は真っ赤になり、大粒の涙は流れ続けていた。
俺はそれを指の腹で拭うと、口に運び舐め取った。

「美穂の涙、しょっぱいんだな」
「当たり前でしょ!」

キツく結ばれた唇に、俺は己の唇を重ねた。

「んっ、宍戸……」

彼女の唇が薄く開かれると、俺は咥内に舌を挿入させた。
ピチャピチャと水音を立てながら彼女の舌を貪る。
彼女からも舌を絡み返してくるのを確認すると、俺は右手を彼女の胸に宛てた。
ゆっくりと胸を揉み上げると、彼女の口から甘い吐息が漏れる。

「んぁっ…はぁ……宍…んっ……」

俺は唇を貪りながらも胸への愛撫を続けた。
俺の背中に回された彼女の両手が、制服をキツく握り締めている。
それは、与えられる未知の快楽に耐える様に……。

「美穂……」
「宍戸……」

どちらから共なく唇を離すと、視線を交差させた。
彼女の瞳は潤んだままだった。
俺は瞼へ口付けを落とすと、耳許で甘く囁いた。

「これからは、俺の事は『亮』って呼べよ」
「うん……」
「美穂、好きだぜ」

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