テニスの王子様
8

その上にはいくつかの小瓶が置いてある。
鳳は部屋の奥にあるドアを顎で指しながら

「あのドアの向こうがプライベートルームだから後でゆっくり見てね。それから、これに着替えて貰えるかい?」

と、紙袋を手渡した。
美穂はそれを受け取ると中を覗き込み絶句した。

「今から、美穂が此処で生活出来るのかテストをするんだ。このテストはホストNo.1の跡部さんが行うから………」

そこまで言うと鳳は言葉を切り、すまなそうに美穂を見つめた。

「そっ、かぁ……分かったから……」

美穂は無理に笑顔を浮かべ鳳を見上げた。
鳳は『ごめんね』と呟くと部屋を後にした。





*****





「おい、遅かったじゃねぇか。この俺様を待たせるなんざ、お前も偉くなったもんだな」

鳳が自室に戻ると、跡部景吾がソファーに腰を下ろし足を組みながら英字新聞を読んでいた。
跡部は新聞から目を離し顔を上げると軽く鳳を睨み付ける。

「はぁ……すみません……」

鳳は右手を後頭部に宛てると軽く頭を下げる。

「で、今度の子はどんな感じなんだ?」

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あきゅろす。
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