テニスの王子様
6

玄関には鍵が掛かっていて使用出来ないから注意してね」

「玄関が二つあるの?」

美穂は驚きに目を見開いた。

「うん、外から出入り出来る様に俺の部屋に玄関が付いてるんだ。二世帯住宅だと思って貰えればいいから」

階段を昇り終えると鳳は鍵を取り出しドアを開けた。

「うわぁ……凄い……広いし綺麗……」

美穂は玄関内に入ると辺りを見渡す。
下駄箱の上には花瓶が置いてあり真っ赤な薔薇が活けてある。
ふかふかで高価そうな玄関マットの上には、色違いのスリッパが置いてある。
鳳が靴を脱ぐと黒いスリッパを履いたので、美穂も靴を脱ぎ隣にあった赤いスリッパを履いた。

「先ずはリビングとキッチンから。キッチンはシステムキッチンになってるんだ。美穂の手料理楽しみにしてるからね」

鳳は右目を瞑り美穂にウインクしてみる。
美穂は微かに頬を紅く染めると

「何か……新婚さんみたい……」

鳳に聞こえない様に小声で呟いた。

鳳に導かれ廊下の突き当たりにあるリビングに向かう。
リビングのドアを開けると、

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あきゅろす。
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