テニスの王子様
2

美穂は少しの間、鳳の姿に見惚れていたが、榊の咳ばらいで我に返り

「愛川美穂です。宜しくお願いします」

その場に居る全員に向け頭を下げた。





*****





「それでは、僕達の部屋に向かいますか」

何事もなく夕食が終わると鳳が話し掛けて来た。

「僕達の部屋……ですか……?」

美穂はきょとんとし、大きな瞳で鳳を見つめると

「はい、そうですよ…って、もしかして面接の時に説明受けてないのですか?」

鳳が軽く眉を寄せ、腕を組むと首を傾げた。

「あっ、私が聞いてなかっただけかもしれないですから……。それより早く部屋に行きましょう」

美穂は鳳をそう促すと微笑みかけた。

「はい、そうですね。それから敬語は止めませんか?敬語で話されるのは苦手なんですよね」

鳳は美穂を促し別館にある二人の部屋に向け歩き始める。

「はい、それなら私の事も呼び捨てにして貰えますか?さん付けは余り好きじゃないんで……」

美穂は鳳の申し出を受け入れると柔らかい笑みを

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あきゅろす。
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