るろうに剣心
6
剣心は珍しくも、己の顔を赤く染め照れながらも口を開いた。
その様子に驚く綾香だが、綾香も顔を赤く染めた。
そんな綾香をチラッと剣心が見ると、剣心はゆっくりと綾香を押倒す。
突然だったせいか、綾香は短く小さな声を上げる。
剣心は優しそうに目を細め、綾香にもう一度、口付けをした。
それは先ほどのと違って、触れるだけの口付け。
先ほど、激しい口付けをした為か、綾香は物足りないと感じてしまった。
そんな自分に気付いた綾香は、頬を赤く染め気恥ずかしさを覚えた。
剣心もそんな綾香に気が付いたらしく、軽く苦笑いを浮かべる。
「そんな物足りなさそうな顔をしないで欲しいでござる…。拙者、これ以上綾香が可愛くなってしまうと、抑えがきかなくなってしまうでござるよ」
「……に、………」
「おろ…?」
「だから…ッ!ベ、別にいいって……。剣心さんが相手なら…」
綾香は剣心から視線を逸し、頬をこれでもかってほどに赤くして言う。
それに剣心が頬を赤く染める。
そしてしばらく経ってから、ため息をつく。
綾香はその様子に少しばかりムッとした。
だが、その表情も次の剣心の言葉によって変わってしまうのである。
「途中で泣いて止めてと言われても、止めれないでござるよ……?」
「………勿論」
綾香はニッコリと笑みを浮かべて、剣心に言葉を返す。
そして2人は次の朝まで愛合った。
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