るろうに剣心
9

─あれから半年が過ぎた。




綾香は京都で一人、ひっそりと暮らしていた。



─志々雄様…

私は…いつになったらあなたに会えるの?


時が経っても、頭に浮かぶのは志々雄のことばかりで、綾香は頭がおかしくなりそうだった。



「…志々雄様…」


綾香は静かに泣いた。




「こんにちはぁ。誰か居ませんかぁ?」

「…!」



少年の声が聞こえ、玄関の戸を軽く叩く音が聞こえた。

家に訪ねてくる少年なんて綾香には心当たりが全く無かった。


綾香は恐る恐る戸を開けてみた。



「あ!やっぱり綾香さんだ。こんにちは!」

「あなたは…っ!」


戸を開けるとあの満月の夜に見た笑顔を浮かべた少年がいた。

綾香は驚いて目を見開いた。


「どうして此処へ?」


「志々雄さんが綾香さんに会いたいって言うんで迎えに来たんですよ。」

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