るろうに剣心
7
「…志々雄…様…」
「あ?」
綾香は小さく呟いた。そして、志々雄のことをしっかりと見つめた。
「志々雄様っ…私をあなたの側に置いて下さい!」
綾香は初めて会った相手にも関わらず、志々雄に自分の全てを捧げたいと思った。
彼の心に綾香は強く惹かれた。
「どうします?志々雄さん。」
宗次郎は先程と変わらぬ笑みで志々雄に問い掛けた。
「言ったはずだぜ、興味ねぇってな。」
志々雄は冷たく言い放つ。
「待ってください!私は何でもいいんです。あなたの側に居られれば…あなたの心は美し過ぎて私には勿体無いくらいですが…それでも…っ!」
「……………。」
志々雄はしばらく綾香を見ていたが、後ろを向いて立ち去ろうとした。
「…! 志々雄様っ!なんなら私を殺しても構いません!その刀の油の一部でも構いません!!」
綾香は涙を流して必死になって叫んだ。
彼のような美しい人間にもう二度と会えない気がした。
「…宗次郎…行くぞ。」
「いいんですか?志々雄さん。」
宗次郎は志々雄の後へとついて行った。
「待って…!」
「あ〜。そうだ、あなたの名前なんていうんですか?」
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