るろうに剣心
3

いつになったら出来るのだろうか…



綾香は夜空を見上げ、悲しい顔で月を見つめた。


綾香は常に懐に入っている短刀を取り出し鞘から抜き出した。

─この短刀は未だに穢れずにいるのね…

刃の部分を軽く撫でて、鞘へと戻した。



「よ〜う、姉ちゃん。俺らと遊ばね〜?」

「…!!」


むこうの方から腰に刀を挿した数人の男が綾香の方へと向かってくる。


綾香は慌てて短刀を懐へとしまった。



「なかなか良い女だな〜ぁ…ヒック!」


う…っ!
コイツら…
酒臭い…っ!!


一人の男が顔を近付けてきたので綾香は思わず顔をしかめた。


「あ〜?ヒック!なんだよ、その顔はよぉ。ヒック!俺たち維新志士様にそんな顔していいと思ってるわけ〜?」



─!!
…維新志士…!!


男は綾香の顎を掴んで顔を舐めるように見た。

しかし、綾香はそんな事はちっとも気にならなかった。
彼らが維新志士であるということを知り、綾香の心には憎しみしかなかった。



─この機会を逃せば、維新志士を討つ機会は…
永遠に失われるかもしれない…

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