黒子のバスケ
2
「まあ僕が住んでる家だからね」
『しあわせ』ぎゅう
「そんなに僕のにおい好き?」
いま、綾香は征ちゃんのおうちに来てる。
このにおいがすきなの。
空間が、征ちゃんにぎゅってされてるときのにおいみたいなんだもん。
抱きついてみたら、綾香のすきな落ち着くにおいが、ふわってする。
髪をなでなでしてくれるから、心地よくてなんか眠くなっちゃうの。
『すき…///』ぎぅ
「…綾香、誘ってる?」
『さ、そってないよっ…///!!!』
「うーん、誘ってるとみたよ」ちゅ
『ちが…っ、ひ、ぁ…』
「肌真っ白だね。…噛み痕つけたら怒る?」
『、っ…やめ、』
「あーあ、変なスイッチ入っちゃった」
たいへんです。
もう、こうなった征ちゃんは止められない。
一回だけ、せ、せいりの、ときにっ…
綾香がいっぱい泣いちゃって、離して離してってやったらやめてくれたけど…
でもそのあとすっごい拗ねて、綾香が女の子だけど男の子だったらよかったのに。とかわけわかんないこと言われたっけ。
どうしよう。
このまましちゃったら、綾香ぜったい疲れてねちゃう。
ごはんもたべないまんま、テレビも。
テレビ………?
『!!!!!』
「?どうかした綾香…」
『征ちゃんだめ、きょう'みたさん'の日!』
「みたさん?」
『かせいふのみたさん』
「…僕とドラマどっちが大事なの」
『みたさん』
「本気で言ってる?」
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