黒子のバスケ
1
あっつい!!
ほんと、夏って微妙に好きじゃない季節なんだよな…
相変わらず練習キツくてさ。
そろそろ死ぬんじゃないか、俺は。
今日もいつもどおり家に帰って…
『伊月せんぱい!』
「!綾香!?」
体育館の入口で愛しの綾香と遭遇。
まさか待っててくれた?
だとしたらかなり嬉しいんだけど。
『えへへっ、やっと会えたーっ』
「待っててくれたの?」
『はい…///』
「ははっ、嬉しー」なでなで
サラサラの髪をなでると、くすぐったそうに綾香が目を伏せた。
かわいーなあ、俺こんな幸せでいいのか?
明日事故にでも逢って死ぬんじゃないだろうか。
『伊月せんぱい、帰らないんですかあ?』
「そうだね。あ、体育館の鍵閉めてきていい?」
『綾香もてつだいます!』
綾香が窓を閉めて施錠してくれてるから、そのあいだに裏口の鍵をかけにいった。
うわ、固い。
鍵がうまく回らないけど力ずくで回したら、ガチャンと大きな音をたてて鍵が閉まった。
再び綾香のほうに戻ると姿が見当たらない。
「?綾香ー?」
『体育倉庫のなかですーっ』
「どうかしたの?」
倉庫に入ると綾香がボールをしまっていた。
片付け忘れてたのを見つけてくれたらしい。
「ありがとう。よく見つけたね、気づかなかったよ」
『伊月せんぱい、部活がんばってください!』
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