ハリーポッター
3
「……ポッター。なぜ貴様は我が輩を愛した…。こんなにも冷たくしていたというのに…。」
自分のベットの中で静かに寝息を立てている人物を横目に
机の上から杖を取り上げて、その人物に目を向けた。
「我が輩はこうするしかないのだ。こうしなければならない立場なのだ…。」
名残惜しそうにそっと白い肌に手を沿わす。
なめらかなその肌はまだ10代という幼さを象徴させている。
「…ハリー。」
「愛しているからこそ こうしなければならない…。」
「こんな我が輩を愛してくれたことが嬉しくてたまらない…。」
「ありがとう…。」
声を震わせた。
喉が熱い。
ベットで静かに眠るハリーに、震える手で杖を向けた。
「…オブリビエイト。」
ハリーの頭からすっと現れた光が 自分の杖の先にのびていく。
やがてその光は儚く消え 部屋は薄暗い闇に包まれた。
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