ハリーポッター
2

(僕は何をやってるんだ…)

今日も薬学の授業で失敗した僕は地下室の重苦しいドアの前に立っていた。
いつもならまだましだったかもしれないこの状況がコレのせいで緊張感が増していた。
フレッドとジョージに昨日もらったこの薬。
スネイプをこらしめる、という最初の思惑から、薬の効果の方が気になっていた。





…コンコン



「…誰だ。」

「ポッターです。」

「入りたまえ。」

「…失礼します。」

「さて、ポッター貴様は本当に薬学の授業をまともに受けるつもりはあるのかね?」

「…気持ちはあります…けど…。」

「けど、なんだね。」

「なんか…集中できないというか…。」

「それは我が輩に対して喧嘩でもうっているのかね?」

「とんでもないですっ…!」

「…フン。まぁいい、とりあえずこの問題を全問正解するまで解きたまえ。」

「…はい。」


それだけ言うと、スネイプは部屋の奥の方へ行ってしまった。
…相変わらず息苦しく物置のような部屋だ。
壁には一面薬品の本や瓶が並べられていて、それがこの地下室の暗い部屋を一層気味悪くしていた。
…よっぽど好きなんだなぁ…薬学…。




「ポッター、手が止まっているぞ。」

「あっ…す、すいませんっ。」

そういって僕の目の前に紅茶が差し出された。

「…なんだ、飲まないのか?」

「いっ…いえ、ありがとう、ございます…」

(…どうしよう。先生も紅茶飲んでるけど、タイミング、タイミングっ…!)


コンコン



「…誰だ。」

「失礼します。マクゴナガルです。」

「これは失礼致した。…ところで何用ですかな?」

「マダム・ポンフリーからの連絡なのですが…至急足りない薬品があるということで先生を呼んでいらっしゃるのですが。」

「ふむ…。ではすぐに行こう。…ポッター、問題を解いておくように。くれぐれもサボるな。」

「はい。わかりました…。」




バタンッ



(…はぁ。焦った…。)

「よし、今のうちに先生の紅茶に入れておこうっと…。」

トポポポポ…

「よし、これで帰ってきた先生の反応を見よう…。」



(しかし問題…終わらないなぁ…。なんかちょっと眠いし…。寝ちゃおうかな。)

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