ハリーポッター
3

「スネイプ教授?あたし‥」



―嫌というほどに聞き慣れた声


まさか…と思い声のする方を見た。

教授の私室だ。扉が半分ほど開いている



見ちゃいけない早く立ち去らなきゃと頭は拒否反応を示しているにも関わらず、足はひとりでに私室の方へと向かっていた。





少しだけ。そう自分に言い聞かせて覗いたの目に写った光景は余りにも残酷だった。



スネイプに抱きつく金髪の少女




―‥あの後ろ姿…クロリス!?嘘よ嘘よ嘘…

「‥ょ‥嘘ょ」


「!?」



「Ms!待ちたまえ!」



スネイプ教授の呼び止める声が聞こえた気がしたが、今のには何も耳に入らなかった


ガンっと扉を開け教室を飛び出ると、脇目もふらずなりふり構わず走った。



―‥もう誰もいない世界にいきたい



気付いた時には地下から8階まで駆け上っていた。

―‥クロリスなんかいない世界に行きたい。 クロリスになんかもう邪魔されたくない。



の目から涙が溢れでる。





この四年間堪えてきた涙が、堰を切ったように溢れ出た。


『ふぇっも…うっクロリスっなんていない世界にっ…いきったいょ…』




とその時一瞬空気の流れが変わるのを感じ、ふと目をあげた



「!なに…これ」



目の前に広がるのは重厚な扉。


「こんなとこに教室なんかあったっけ」



立ち上がり、重い扉を押した




―‥ち、地下牢!? だってここは8階じゃ



「必要の部屋だ」


背後から心地よい声がした。




「…!きょ、教授どうしてここに?!………クロリスおいてきちゃっていいんですか」




―やだ、こんなはずじゃないのに。つい皮肉が口をついて出る。

答える代わりに教授はを部屋に押し入れ自らも後に続き、扉を閉めた。




―‥どうなってるのよ





「Ms.、我輩に何か言うことはないのかね?」




「いえ特にありません。お2人でいるところをお邪魔してすみませんでした。」




―‥本当は素直になりたいのに。やだ涙が止まらないっ



こんな顔を見られるくらいならと、は元来た扉に向かった。




「何を戯けたことを。待ちたまえ」



男性とは思えないしなやかな手がの肩にかかる。


「いやっ離して下さい」



その時の中で何かが吹っ切れた。

[*前へ][次へ#]
[戻る]


あきゅろす。
無料HPエムペ!