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あめがふる(獄ツナ?ツナ獄?)
補習が終わって外に出てみると、ザアア…というノイズが鼓膜を振動させた。

「降ってるよ……」

激しいわけではないけれど、大粒の雨が降り注ぐ。
今日は朝から空が暗かった。綱吉は家を出るときに、傘を持っていこうか少し悩んだのだ。しかし、遅刻ギリギリで急いでいたので、結局忘れてしまった。

(あー、何で持ってこなかったんだ、オレ!)

後悔しても遅い。雨は、止みそうになかった。
仕方がないので、綱吉は玄関につったって、ただ空を見上げていた。
このままこうしていても、帰りが遅くなるだけだということは分かっている。走って帰ろうか。ずぶ濡れ覚悟で。

(でも、濡れて帰ると母さん怒るんだよな)

いつもリボーンに小言を言われているので、これ以上誰かに何か言われるのは嫌だった。
それに、雨に濡れた服は重いし、寒い。風邪ひきそうだし、嫌だな。

(どうしよう)

どうしようもなくて、綱吉はため息をついた。そこへ、

「十代目?」

「えっ……あ……獄寺君!?」

綱吉の隣にひょっこり現れた獄寺は、同じように空を見上げて、「ずいぶん降ってやがるなあ」と呟いた。

「十代目、傘持ってきてないんすか?」

「あ、うん……」

獄寺は自分の傘を見て、それをひょい、と綱吉の前に突き出した。

「じゃあこれ、使ってください」

「ええっ!獄寺君はどうするの?」

「オレは走って帰ります。こんな雨ぐらい平気ですから!」

「そんな……悪いよ。オレが走って帰るから、いいよ」

そう言って、綱吉は鞄を抱えなおした。
全速力で行ったって、どうせ濡れる。

(いっそ歩いて帰ろうかなあ)

「そんな!十代目、だったら……だったら一緒に帰りましょう!」

「え?い……一緒に?」

(それって……)

「相合い傘で帰るってこと?」

かあ、と綱吉はほほを染めた。
獄寺は、確かに傘を共有して、という意味で言ったのだけれど、「相合い傘」という意識はなくて―――
だから、綱吉の反応に、つられて赤くなった。

「あ……いえ、あの……」

「え、ええっと……」

二人とも急に気恥ずかしくなって、お互いに顔が見られなくなった。
その状態が、少し続いて、それが何だかおかしくて、綱吉は吹きだしてしまった。

「プッ……」

「じゅ、十代目!?」

獄寺の顔はまだ赤い。かわいいと思う。

「ありがとう、獄寺君。じゃあ、帰ろうか」

「あ、はいっ」

獄寺が広げた傘の中に綱吉が入ると、思った以上に距離が近くて、どきっとした。けれど綱吉よりも隣の獄寺のほうが明らかに意識してがちがちに緊張していて、

(なんか今日の獄寺君はやけにかわいいな)

そこで綱吉は少し意地悪なことを思いついた。

「獄寺君」

「なんすか、十代目?」

「もうちょっとくっつこう?じゃないと肩、濡れちゃうよ」

「なっ!!いや、そーっすね!でも、あの」

獄寺は一気に耳まで真っ赤になる。
予想通りに慌ててくれて、綱吉はこらえられずに爆笑した。

「あははっ」

「な、何で笑うんですか!」

「いや、ごめん、獄寺君」
(獄寺君がかわいいから、とは流石に言えないな)

でも綱吉は楽しかった。

(今度雨が降ったときも、傘、忘れてこようかな)

(なんてね)





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終わりかたがビミョー。
そしてキャラ崩壊がひどい……。
初めてかいたBLものです。でもBLってほどBLになってない(爆)
獄寺がかわいくて仕方がないって思っているのはツナじゃなくて私でした\(^ρ^)/ オマエ
獄ツナのつもりでかきはじめたのになんかツナ獄っぽくなってあれ……?みたいな感じです。

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