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Alice in Distortion World
シチューはいかが?(ビル女王)
「わたくしもアリスが召し上がったシチューが食べたいわ」

「あれはアリスのためにつくったものですから」

「わたくしにはつくれないと?トカゲのくせにそんなことを言うの!」

ちゃき、と鎌をきらめかせる。

「そうです陛下」

「まああ!首をはねられたいのかしら?このトカゲは」

構えをとる。

「首から下がなければシチューはつくれません陛下」

「わたくしにつくる気はないのでしょう?なら要らないわ体なんて」

振り上げる――――――

「そんなに私のつくったシチューを召し上がりたいのですか?」

トカゲはうすら笑いを深くする。
ぴた、と女王は動きを止めた。中途半端なところで鎌が勢いをなくす。

「おや、どうしました陛下」

「その言い方が気に入らないわ・・・・・・」

「私のつくるシチューはもうご所望ではありませんか?」

女王はトカゲをにらみつけた。
アリスが食べたシチューを自分も食べたい。
けれど、ビルのつくったシチューを食べたいとは言いたくない。

「陛下」

急かすようにトカゲが呼びかける。女王はなかなか答えを出せなかった。

「ああ、いらないのですか」

そしてトカゲは踵を返して女王のもとを去ろうとする。

「っ!待ちなさい!ビル!」

トカゲは聞こえているだろうに止まらない。足が長いため歩幅が広く、あっという間に女王と距離ができた。

「ビル!聞こえているの?もう!やっぱり首をはねてあげる。待ちなさい!」

女王は衣擦れの音を響かせながらトカゲの後を追った。












**********
女王様はツンデレだけれども
今回はちょっとおねだりなんかしてみちゃって可愛かったのですが


うちのトカゲはドSですから!(ぇ
でもきっと最後はシチューをつくってあげてると思います。なんだかんだ。


会話ばっかですいません。。。あとゲーム内の選択肢でアリスはシチューを選んだってことでお願いします・・・!(爆)


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