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SD夢小説
この夏が終わったら(沢北)



この夏が、このインターハイが終わったら彼は、アメリカへ行くと言った。

彼が決めた事に文句なんてあるわけない。

寧ろ…頑張ってと応援したい。




―――――――――――
――――――




わぁ―――!!

とどよめく館内。
会場にいる誰もが興奮した眼を彼に向けている。



『栄治…いけ!』



ボールを手にすれば、会場は盛り上がる。
皆…彼の、沢北栄治のプレイに期待をしている。

その期待に沿うように
相手の選手をものともにしない程の鋭いドライブを決め、点をとっていく。



『よし!この調子。』



今年も始まったインターハイ。
山王はシードを貰って、実質今は二回戦目だ。

相手ば湘北゙と言って、今まで聞いたことがない無名校だった。

だからと言って油断する山王ではない。
徹底的に調べ、手加減はしなかった。



『…!あの1年コンビが、流れを変えてる。』



湘北リードで迎えた後半戦。
山王は得意のゾーンプレスで一気に20点差まで広げた。

だが、流れがまた変わってきた。
赤髪の彼とエースの1年コンビによって。

ラスト2分を切ったとき
湘北の14番の4点プレイで1点差まで追い付かれた。

ラスト1分を切った。
逆転されては、逆転仕返し


そして…ラスト10秒…。


ボールは湘北。
これを止めれば、勝てる。
一人に対し二枚のブロック。
誰もが止めたと思っただろう。



“左手はそえるだけ”



試合終了を告げるブザーと同時に、ボールがリングへと吸い込まれた。


過去最強のメンバーが揃ったと謳われる今年の山王が今年も全国制覇をするものだと会場の客は思っていただろう。



『山王が…負けた…?』



まさか、こんなにも早く姿を消すなんて、思ってもいなかった。

79対78

歴史が変わった瞬間だった。




――――――――――――――




『栄治、お疲れさま。』



解散した栄治の側に寄り、ドリンクを渡した。



「亞柚か、ありがと。」

『惜しかったね。』

「だな。でも、楽しかったんだ。」

『楽しかった?』

「あぁ。初めて自分に似た選手を見た。」



悔しんでいるのかと思えば
ライバルが現れて嬉しいといった顔付きをしている。



『11番の子?確か、流川くんだっけ?』

「アイツもっと強くなるよ。これからが楽しみだよ。」

『そっか。栄治はアメリカ、だね。』



空を見上げる。
寂しくないわけない。

応援したい。でも、一緒にいたい。

きっと予定より早く行ってしまうんだろうな。



「亞柚。」

『うん?……!』

「毎日電話するし、手紙もちゃんと出す。だから…待ってて。」



名前を呼ばれて振り向けば、きつく強く抱き締められた。
栄治の言葉が嬉しすぎて、涙が溢れた。


「あ…でも毎日電話はキツいかもな。」

『ふふ。毎日じゃなくても、連絡くれれば良いよ。』



ずっと待ってるんだから…。



『栄治、頑張ってね。』



負けて悔しくて泣きたいのはきっと栄治の方なのに。
慰めてやらなきゃいけないのは、私の方なのに。

だから、精一杯の笑顔をキミに贈る。














この夏が終わったら

(浮気すなんなよww)(しないって!バスケと亞柚一筋!)(…//頑張って)













あとがき

今回はですね、山王の沢北です。
スラムダンクを読み返していたら
書きたくなってしまいました。
試合描写は大幅カットの適当な部分があるので、間違いが多数あるかと。
すみませんでした…。
え〜構想も練らずに衝動で書き上げましたので、至らない点が多くありますが、見逃してやってください。
沢北キャラが掴めません(泣)

では、ここまで読んでくださり
ありがとうございました。

2012.03.12


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