SD夢小説
迷い人(流川)
ダム、ダム、ダム…――――
『バスケットボールの音?』
何処から聞こえてきたのか解らないけど、確かに聞こえたドリブルの音。
誰かが近くでバスケをしてるんだ。
『確かこっちの方から聞こえたよね…』
あまりこの辺りに来ることがない私は、この辺りの道は全くといって良いくらい解らない。
なのに、バスケの音に吊られて歩き着いた所には、バスケのリングが1つあって一人の少年?がシュートしていた。
『こんな所にコートあったんだ』
「ん…?」
少年以外に人のいないコートに私の声は響いてしまったみたい。
誰だ?とでも言いたげな顔を私に向けている少年と目がバチっと合ってしまった。
『えっと…バスケの練習ですか?』
ダム、ダム、ダム…――――
「あんた誰?」
話しかけたのに、返ってきた言葉は質問に対しての答えじゃなく、新たな私に向けられた質問だった。
『あっ!!ごめんなさい。わたし雨月亞柚って言います』
「ふーん」
自分から聞いてきたのに興味ないんですね…。
『あの!あなたの名前は…?』
「…流川楓」
『…流川くん、か。流川くんバスケ好きなの?』
「うっス」
『わたしもバスケ好きなんだ〜』
こう見えても小学生からずっとやってるんだ。
「ふーん」
ダムダム…――――シュッ!
『すごーい!3Pだ!』
「これくらい普通」
『全然普通じゃないよ。わたしそんなに綺麗に入らないし』
そのあと流川くんは何本もシュートを決めた。
その姿がかっこ良かった。
「俺帰るけど…」
『わ、わたしも帰る』
ボールを片して、マウンテンバイクに股がった流川くん。
わたしを置いて今にも帰りそうだ。
でも、ちょっと待て?
ここ何処だろ?
家までどうやって帰るの?
『る、流川くん…。あの…わたし此処からの帰り方解らないんだけど…』
「む?」
『わたし最近引っ越してきてさ…道、良く解らないんだよねι』
呆れるよね…
知らないとこに堂々と来てんじゃねぇって…
「家、どこ?」
『え、』
「送る」
『良いの?ありがとう!』
――――――――――――――
――――――――
『あ―!ここからなら解る』
やっと解る所まで出てこれた。
自分だって練習してて疲れてるから早く帰りたいはずなのに、送ってくれた流川くんは優しいな。
「じゃ」
『ありがとう!』
マウンテンバイクに乗りながら、片手を軽く挙げて颯爽と走り去っていく姿は、かっこ良かった。
『また、コートに遊び行っていいかな?』
神奈川に越してきて、初めて楽しみが出来た。
二人が湘北で会うのは、まだ少し先の話。
迷い人
(流川くんか…)(あいつ帰れたのか?)(今度一緒にバスケしたいな)
あとがき
第2話は流川。
三井の次くらいに好きです。
続きとか書きたいかなって思ってのあの終わり方です。
書けるかな?
なんかもっとこう甘いのとか書きたいんですけど…文才ないせいか、全く書けない。
もっと勉強しなくては!
頑張ります。
では、ここまで読んで下さり
ありがとうございました。
2011.05.06
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