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帯@


ねぇマスター



なんで…俺以外の男と出掛けるの?




「帯人!ただいま〜!」


笑顔で帰ってくる俺のマスター

今日のマスターは綺麗だ。とても可愛い。

ーねぇ、なんでそんなに着飾ってるの?ー


「おかえり、マスター。」

俺はココロの奥底で煮えたぎる何かを感じながらマスターを笑顔で迎える。


「こら!またマスターって呼んでる!ダメだよ、名前で呼んでっていつも言ってるでしょ?」


…なんでマスターは俺を期待させる事ばかり言うんだろう。


「…はい、マスター姫。」


「あーもうっ、マスターはいらないから!今度言ったらでこピンだからね!」


あまり期待させないで、
今すぐにでも、姫と出掛けてたアイツを殺したくなるから…


バサッ

「なぁ、姫。なんで今日は俺を置いてったんだ?俺、寂しくてまた…」

俺はマスターに覆い被さって低く甘く囁きかけた。



「…!?ちょっ…どうしたのっ?!……また?また、なにしたの!!」

マスターは目を見開き、
僕の言葉が終わる前にいきなり服を脱がした。


「…。大胆だな。そんなにヤりたいのか?」


「馬鹿言ってないで、どこを傷付けたのか早く言って!!」



「チッ…ここだよ。綺麗に切れたと思わない?なぁ、姫…。」

舌打ちをし、マスターの手を掴むと横腹にある傷に触れさせた。

「…ッ…。またこんなところに…ッ…なんでこんな事ばっかするのよッ…」

マスターは泣きながら弱々しく睨み付けてきた。

マスターはゆっくり立ち上がると慣れ親しんだいつもの救急箱を持ってきた。
…中には包帯や消毒液が大量に入ってる。
薬なんてのも傷薬ぐらいしか入ってない。絆創膏じゃ僕の傷も塞げないだろうしな…。


あぁ、マスターをまた泣かせてしまった…


なぁ、マスター…俺、なんでマスターを泣かせちゃうのかな?

「姫が…可愛く着飾って他の男と出掛けるのがいけないんだよ。」


なんでその可愛い服のマスターと並んで歩けるのが俺じゃないんだ…。
そう思いながら呟いた。





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