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短編集・読み切り



「イテ。

 もう乱暴だなぁ、ミツは」


 軽い一発だったから痛くなんてないはず

なのに、島崎は口を尖らせる。

 けれどその顔は隠そうともしない笑みが

溢れていて、むしろオレに叩かれて喜んで

いるようだった。

 まったく島崎のツボは理解できない。

 理解はできないけど、笑うその目が欲情

に染まっている。

 たとえ島崎にだってケツに突っ込まれる

なんて死んでもゴメンだけど、島崎がオレ

に欲情してるんだと思うと背筋をゾクゾク

とした感覚が走る。

 溢れてきそうな欲で濡れる目も、乳首を

しゃぶったばかりで唾液で濡れる唇も、そ

の唇から吐き出される吐息も、全てオレに

向けられていてオレの性欲をどうしようも

なく掻き立てる。

 言葉や気持ちに拘ることが煩わしく思え

てしまう。

 触れ合ってこんなにも気持ちいいのだから、

今はその快楽を思うまま貪ってもいいのでは

ないか。

 あの濡れた唇に唇を重ね、温かくてぬるぬ

るした島崎の舌を思う存分味わいたい。

 そしてキスしながら島崎の手に扱かれたら、

きっとすぐにでも達してしまえるだろう。

 ぐちゅっと音をたててオレのチ●ポを扱く

島崎の手が滑った。

 キスしたい、と島崎の唇を見つめながら想

像しただけだというのに、ゆるくしか扱かれ

ていなかったオレのチ●ポは島崎の手の中で

すっかり天を衝いていた。


「ねぇ、ミツ」


 ぐちゅぐちゅと卑猥な音をたてながらオ

レのチ●ポを緩やかに擦る島崎がずいっと

顔を近づけてくる。

 オレの乳首を弄ってチ●ポを擦ってるだ

けだというのに、その視線がやけに熱っぽ

く絡みついてくる。


「ね、先っぽだけ。いい?」

「さきっ…、なにっ?」


 “先っぽってなに”と全て言い切る暇も

なくオレの先走りで十分に濡れた指先が尻

の奥の窄まりの表面をぬるっと撫でた。


「バッカ、何やってんだよ!?」


 ありえない、とキュッと窄まるその表面

に濡れた指先が擦りつけられる。


「ね、ちょっとだけだから」

「無理ムリむりっ!

 そんなとこ触んな、バカ島崎っ」


 高ぶっていた体が現実に引き戻されてそ

の指先から逃れたいと身を捩る。

 “先っぽだけ”なんて言ってしまう島崎

の体はおそらくすっかりその気になってい

る。

 だけどどう頑張っても無理だ。

 仮に島崎に突っ込ませてくれるからと交

換条件を出されたとしても、オレが島崎の

を受け入れるなんてことは無理なのだ。

 あんな太いの、突っ込まれたらきっと尻

の穴が裂けてしまう。

 考えただけで島崎がぬるぬると扱いてい

るチ●ポが萎んでしまいそうだ。


「オレをオナホ代わりにすんなっ」


 目の前のトリ頭をベシベシ殴ってやりた

い気持ちを抑えて、まずはその狭い場所に

入り込もうとする指先を押さえて引き剥が

しにかかる。





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あきゅろす。
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