短編集・読み切り
◆
「別にい…ぁっ」
“いらない”と拒もうとしたオレのズボ
ンを島崎が下着ごと下にずらすと、下着に
染みを作ったチ●コが飛び出した。
まだ半分皮を被ったままの先端は自ら零
したもので濡れながら揺れ、それを直視し
た島崎の口元に笑みが浮かんだ。
「俺そんなに擦ってないよね?
俺とキスしただけで●っちゃった?」
嬉しそうな声で指摘する島崎の声に耳の
端まで一気に熱が駆け上った。
オレだってまさかあんなに気持ちいいと
思わなかったし、キス一つでこんなに下半
身が熱くなるなんて思わなかった。
そうと知っていたら自分からキスなんて
しなかったのに。
「っるさいっ。さわんなっ」
悔しくて恥ずかしくて、それを誤魔化す
為に島崎に当たり散らそうとしたら一足先
に振り上げた手を掴まれて動きを封じられ
てしまった。
そしてにんまりと笑いながらオレの股間
に顔を埋めた。
…ちゅぱっ
「ぁっ」
自らの零したもので濡れていた先端に吐
息がかかったと思ったら、その直後に先端
を吸われていた。
ダイレクトな刺激にどうしようもなく腰
がわなないて、また新たな滴が先端に浮か
ぶ。
まるでもっとと誘っているようだ。
股間の熱は切なく上向いていて、ヒリつ
くような痺れをもって開放の時を待ちわび
ている。
自分1人が達するだけでは終わらないこ
とは明らかなのに、島崎の視線に晒された
チ●ポは一向に収まる気配を見せない。
「このままじゃ…寝られないよね?」
ソファの上、脱がされかけのズボン越し
見える島崎はニヤニヤしながら床に膝をつ
いた体勢でオレを見上げてくる。
答えなんて一つしかないだろうと言いた
げだけど、島崎の思惑通りの言葉をどうし
て選んでやらないといけないのか。
そもそも島崎がうとうとしてたオレに勝
手にキスしてきたのが悪いのに。
ムッとしたまま脱がされかけのズボンを
下着ごと片足から抜きとる。
中途半端に脱がされたままの姿はいかに
も襲われてますっていう感じで気分がよく
なかったし、そもそも足の動きが制限され
るから邪魔だ。
島崎はそんなオレを黙って眺めていたけ
ど、オレが島崎の思惑通りにねだると思っ
たら大間違いなのだ。
ズボンを脱いだ脚をソファの上から下ろ
し、そのつま先をそっと島崎の股間の上に
下ろした。
「え…?のぁっ!?
ミ、ミツ…っ?」
俺の懇願でも待っていたのだろう島崎は
テントを張っている前をそのまま踏み潰さ
れるんじゃないかと焦っているんだろうけ
ど、そんなの島崎の都合だ。
「このまま寝られないのは島崎の方でしょ。
島崎だって触ってないのにこんなに膨ら
んでるじゃん。
キスだけで●っちゃった?」
「こ、これはちが、ぅ…っ。
ミツが可愛かったから…っ」
テントの形に沿ってつま先で撫でてやる
と怯えながらも直接の刺激に戸惑っている
ようでオレを止めたいように足を掴んでき
た。
でも可愛いの一言でカチンときたオレは
島崎のスウェットのズボンの中にそのまま
足先を突っ込んで島崎の興奮したチ●ポを
中から引き出した。
足を使うなんて日頃しないものだからつ
ま先が攣りそうになりもしたけれど、やが
て元気になりかけている島崎のチ●ポを引
き出すことに成功した。
「俺のいうこと聞くって言ったよね?
手、邪魔なんだけど」
怯えが勝るのかまだオレの足を掴んだ手
はそのままで懇願するような目で見上げて
くるけど、そんなことじゃ許してあげない。
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