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短編集・読み切り



「ここまでしろなんて言ってないし…。

 俺はただ高取が目の前で岡本がイかされ

 てるのを見れば何か変わるんじゃないか

 って…」


 島崎が口先だけ何か言い訳をしている。

 だが鼻で笑うだけで十分な言い訳だった。


「お前じゃ無理だよ。

 岡本はイかない」


 断言して突き飛ばすようにして鷲掴みに

していたシャツを離す。

 島崎がどれほどの努力で岡本を喜ばせる

テクを磨いたのかは知らないけれど、これ

だけは断言できる。

 もし他人の手でイッたことがあるのなら

岡本本人が自分の性感帯を知らないなんて

ありえない。

 逆に高取に突っ込まれた時はそんなとこ

ろを探すまでもなくイッてしまうからしつ

こく攻められた覚えもないのだろう。

 だとすれば岡本にとって快楽のキーワー

ドは高取だ。

 付け焼き刃な知識で岡本をイかせてやる

なんて島崎が頑張ったところで岡本がイく

わけがない。

 せいぜい岡本に締められて先に放ってし

まうのがオチだ。


「おい、もう縛ったんだから充分だろ。

 他の奴ら呼びに行け。

 一番最後の奴に高取呼ばせるの忘れるな

 よ」

「え、何でだよ。

 島崎が岡本イかせる自信があるって言う

 からコイツ縛ったんだぜ」

「そんなに呼びに行きたいならミツが呼び

 に行けばい」


 ガンッ


 バカ二人の言い分を全て聞き終る前に近

くにあった机を行儀悪く蹴り飛ばす。

 無言で行けと睨むと迫力負けしたのかす

ごすごと二人は教室を出ていった。


「そんなに自信があるならせいぜい頑張っ

 てみれば?

 お前の偽善で岡本が喜ぶ結果が得られる

 と思ってるんなら」


 今更やっぱりやらないなんて選択は許さ

ない。

 独りよがりな偽善を振りかざした罰とし

て皆の前でみっともなく果てるといい。

 項垂れて立ち尽くす島崎を残して蹴り倒

したばかりの机を戻すとその上に座る。

 俺が許すつもりがないと察したのか苦い

表情でこちらを見た島崎は床に転がったま

まの岡本に気休めだけの“ごめん”と声を

かけてその下半身を剥いた。

 縛られる時にはさんざん暴れただろうに、

ズボンを下ろされてしまってはもう抵抗す

る気力も失せたのか岡本はされるがままだ。

 いつもとは違うピンク色のローションを

岡本のケツに垂らした島崎は動かない岡本

のケツ穴に塗り込んでいく。

 いつもなら濡らしただけですぐに突っ込

む指先が表面を撫で回しているのは愛撫の

つもりなのか。

 岡本の戸惑いが見て取れるようで、島崎

も無駄な努力を…と心の中で毒づく。

 やがてゆっくりと入り込んだ指先に岡本

が震える。

 いつもならしばらくは眉根を寄せて耐え

る表情をするのだが、今日はローションの

助けを借りて幾分かマシなようだった。

 ここでようやく思い出したようにもう片

方の手が岡本の前に回る。

 突然触れられてさすがに岡本の体が震え

たみたいだが、ローションで濡れる掌に勃

ちっぱなしのチ●ポを包まれるのはさすが

に辛いのか震える吐息が漏れた。





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あきゅろす。
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