短編集・読み切り
◆
「口でしたって同じでしょ。
島崎はほんとに光速射精だし」
「ミツ、このヤロ、うッ」
からかいついでに岡本の喉の方を突いて
やると、文句をいいかけた島崎が呻いた。
喉を突かれたことで島崎のを突っ込んで
いる岡本のケツの穴が締まったのだろう。
それを見てしてやったりの顔をすると悔
しそうに島崎が睨んでくる。
吉光だからミツ。
この呼び名を最初に言い出したのも島崎
で最初は女みたいに聞こえるから嫌だと言
っていたんだけれども、ヘラヘラ笑いなが
ら島崎がしつこく呼ぶからいつの間にか定
着してしまった。
今ではミツと呼ばれるのがそんなに嫌い
じゃない。
決して口には出さないけれども。
「ほら、腰揺すってごらんよ。
それとも出ちゃうから怖くて振れない?」
「言わせておけばっ」
ゆるゆると岡本の口内を突きながら笑う
と島崎は悔しそうに唸って岡本の尻を鷲掴
みにしそのまま奥をズンズンと突き始める。
その振動は嫌でも岡本の体を通して伝わ
ってきて、逆にこちらからもチ●ポで奥を
突いて応戦してやる。
苦しそうな岡本が喉を震わせるけど、高
取がいいと言うまでは終わらない。
高取の許しがあるまで岡本は粘膜を差し
出すことをやめはしない。
どれほどに苦しくても高取が無言で眺め
ているというだけで“お願いします”と自
分で体を開いてくる。
オレにはとても理解できない思考だけど
岡本はきっと根っからのドMなんだろう。
でなければこんなこと、いつまでも続け
られるはずがない。
さっさと逃げ出してしまわないのは岡本
自身もこの行為を受け入れているからだ。
それを知っているからこそ自分の思うま
ま腰を振れる。
岡本の粘膜を通じて、その向こうにいる
島崎を感じさせることができる。
こんな経験はこの危険な遊びをしなけれ
ばきっと一生縁がなかっただろう。
「ほら、もっと突きなよ。
イっちゃうからビビってんの?」
「うっせ、黙れっ」
煽れば煽るだけ島崎の腰の動きは早くな
っていく。
受け入れる側のことをちっとも考えない
突き入れは岡本には辛いだけのはずで、同
じスピードで突いているオレのチ●ポを咥
えこむ粘膜がキュウキュウと締まる。
岡本を犯している島崎はそれ以上に締め
付けられているのか、上気した顔が我慢し
きれないような快楽で歪んでいく。
その表情にゾクゾクする。
もっともっと歪ませたくなってしまう。
岡本の頭を抱え込むようにして奥を解放
しろとせっつく。
突き上げのスピードが速くなると防御本
能が働くのか岡本の口内は狭まって喉の奥
には先端が触れないように舌が行く手を阻
む。
だが島崎は岡本の喉の奥のほうを突いた
時の締め付けがたまらないらしく、オレに
とっては岡本の舌が邪魔で仕方ない。
喜んでマワされてるなら全てを差し出せ
ばいい。
中途半端なことをしないで全部投げ出し
て言いなりになってしまえ。
「んぅッ」
岡本の奥に捻じ込みたいようにしながら
突き上げつつ鼻をつまんでやれば早かった。
すぐに息苦しくなった岡本の体が酸素を
欲して喉から空気を得ようとする。
その隙に奥まで突っ込んだ。
「うぁッ…あぶな。
相変わらずヤベェな…岡本の中」
突っ込んだチ●ポを締め付けられると同
時に腰を振っていた島崎がたまらないよう
に呻く。
そろそろ限界が近いのは明らかだった。
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