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短編集・読み切り



「触んなって言ってんだろっ」

「らって、溢れちゃう」


 俺のチ●コをくわえながら喋る島崎の口

の端からまた唾液が溢れて、その唾液を押

し上げるようにして島崎の指先が蕾の表面

を繰り返し擦った。

だがそれは俺のチ●コを吸い上げる度に

繰り返されて、濡れた指先に繰り返し撫で

られるむず痒いような違和感と心の中の焦

りと緊張がせめぎあって俺を困惑させた。

 蕾を撫で上げる指先が中に入ってきたら

どうしようという不安も、チ●コを愛撫さ

れる快楽に薄らいでいってまう。

 そもそも島崎は焦らし過ぎだ。

 ずっとイキたくてピクピク震える俺のチ

●コの屹立具合を分かってて、どうしてフ

ェラに専念しないのか。

 あとほんのちょっと長く吸い上げてくれ

たら、竿を扱いてくれたら、すぐにでも下

肢の熱を開放してしまえるのに。

 胸の奥のモヤモヤにこれ以上悩まずにす

むのに。


「も、はや…あっ…!」


 早くと急かそうと言葉を発しかけた刹那、

先ほどからしつこいほど蕾を擦り上げてい

た島崎の指先が唾液と先走りの滑りのせい

かほんの少し蕾を押し広げた。


「バッカ、抜けっ!」


 驚いてとっさに蕾がキュッと締まり、俺

のチ●コを咥えたままの島崎の頭をペシッ

と叩く。

 が、島崎の歯が射精寸前のチ●コに当た

ったことにちょっと怯んでいる間に緊張の

緩んだ蕾の奥へと指先がずるっと入り込ん

でくる。


「島崎っ、テメ…っ!」


 感じたことのない異物感に困惑すると同

時に勝手なことをする島崎に無茶苦茶な怒

りが湧いてくる。

 チ●コさえ咥えられていなければその頭

をボコボコに殴って金玉の一つや二つ踏み

潰してやりたい。

 初めて体内で感じる島崎の指先の存在感

は凄まじく、そんな場所を他人に暴かれて

いる羞恥だけでなく普段気にも留めていな

い島崎の指先が体の奥へと入ってきている

のだという無視できない圧迫感が同時に襲

い掛かってきた。

 チ●コさえあんな状態でなければさっさ

と島崎をひっぺがしてボコボコにしてやる

のに、指先に力が入らない。

 怒りや困惑さえ快楽で流そうとする島崎

が憎らしくてたまらないのに、それでも今

は何も出来ないもどかしさがそれを増幅さ

せた。


 コリッ


「ぅぁッ…?!」


 せめてその髪をグチャグチャに掻き回し

てやろうと指を動かしかけた時、島崎の指

先が体の奥を擦った。

 条件反射のように体内に入り込む指先を

蕾の縁で締め付けると同時に変なふうに喉

が震えて上擦ったような声が出てしまう。

 自分の体の事なのに何が起こったのか分

からず不安になったが、目を輝かせながら

島崎が顔を上げた。

 俺の勃起チ●コはさんざん先走りを搾り

取られたのに中途半端に放置されて切なく

疼いているというのに。


「ここ?ここ、感じてるよね?」

「やっ、あっ!擦んなっ…!」


 ソファの端を握りしめても同じ場所を繰

り返し擦り続ける島崎の前で腰の揺れを隠

すことは出来ず、俺の意思など関係なく体

内に埋まる島崎の指を蕾が締め付けた。

 乳首やチ●コを弄られた時とは違う、剥

き出しの神経を直接擦られているような気

さえする。

 おかしい、こんなの俺の体じゃないと思

うのに、揺れる勃起チ●コは透明な体液を

流す。

 足の先から脳髄までピリピリとした感覚

が走り、思考回路まで掻き乱される。

 様々な感情や思考を揉みくちゃにされな

がら、蕾で感じる島崎の指先の感触だけが

妙にリアルだ。


「も…抜けっ、んぁっ、バカ!」

「でももうイッちゃいそうじゃない?

 このままイッてみようよ、ね?」


 ふざけんなっ!!

 寝言戯言と脳内で言葉を選ぶ余裕もなく、

今にも消え入りそうな理性に齧りつきなが

ら首を横に振る。

 望まぬ場所を暴かれ、あまつさえ好き勝

手を許さなければならない状況の中で、俺

の意思に反して大量の先走りを溢し腰を揺

らす体は精神と分離しかけている。

 悔しいのは、島崎の言う通りに体内を擦

られ続けるこの状況でチ●コを少しでも吸

い上げたらあっけなく射精するだろうとい

うことは火を見るより明らかな事だ。

 そんな所を擦られながらイキたくない。

 でも先程から苦しいくらいに体は限界を

訴えていて、気を緩めればすぐにでも達し

てしまいそうだ。

 期待と好奇心の混ざった熱い視線すら鬱

陶しい。


「んっ、んぅっ…!」


 余裕のないところなんて見せてやるもの

かとそっぽ向いて声をくぐもらせる。

 それが今できる精いっぱいの抵抗だった。


「なんで声抑えちゃうの?

 もっと可愛い声、聞かせてよ」


 うるさいっ。

 バカ島崎め、落ち着いたらギタギタにぶ

ちのめしてやるっ!

 最後の意地を奥場で噛み締める俺の鼻の

奥から熱い吐息が通り抜ける。

 体内を巡る熱量が噴き出す瞬間を待ちわ

びながら体の中を渦巻いている。

 穴に指を突っ込まれたままイキたくなん

かないけれど、いつでも熱を噴き出せるチ

●コと痺れのせいで上手く手に力を入れら

れない状況がそれを許容する以外にどうし

ようもないと俺に現実を突き付けてくる。

 もうこの状況には我慢して目を瞑り、一

刻も早く体内で暴れる熱を開放するしか終

わりはないのだと。





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あきゅろす。
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