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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


「めーぐみっ」


 ぬるっ


「えっ!?

 ちょっと、どこ触って…っ!」


 感傷的な気分になっている隙を突かれ

た。

 いつの間にか背後に回り込んだ莉華の掌

が私の胸を掬い上げるようにしてしっかり

掴んだ。

 ボディソープで思いのほか滑りが良くな

っているのか、そのままの勢いで滑って離

れかけた莉華の掌が再びしっかりと胸の膨

らみを掴む。

 ふざけているにしてもやりすぎだ。

 さっきも注意したばかりなのにまだ懲り

ていないらしい。


「やっぱりナマは違いますわねぇ。

 この弾力といい、重さといい…」


 もみもみもみっ


 ボディソープで滑る掌は撫でる手つきに

おおよそ遠慮というものがない。


 全ッ然反省してない…!


「コラッ、何してるのっ。

 そんなに揉みたいなら自分の胸を揉めば

 いいでしょっ?」

「あら、それはAカップの私に対する嫌味

 ですの?」


 そう言って唇を尖らせながら私の背中に

ぴったりと自分の胸を押しつけてくる。

 確かに弾力というには感触が弱いけど、

逆につんと尖った突起の感触をリアルに背

中で感じてしまって思わずドキッとしてし

まう。


「いいじゃありませんの、減るものじゃな

 いのですし」


 減るわよっ!

 初体験とか、貞操とか…!


 そういえばファーストキスだって莉華の

悪戯で奪われてしまったんだ。

 そう思ったら、いくら可愛い妹みたいな

存在とはいえこれ以上好き勝手させたらい

けないような気がしてきた。


 きゅっ


「ぁっ…」


 何か言おうとした矢先に突起を同時に摘

まれて思わず体が震えた。

 その指先から反射的に逃れようとした体

がすぐ後ろにいた莉華の体にぴったりとく

っついてしまう。

 ドキドキと聞こえてくる心音ははたして

どちらのものだったのか…それを知ったら

いけないような気がして慌てて体を起こし

た。


「ホント、ふざけすぎだって!

 もうやめよ、ね?」

「いいじゃありませんの。

 もう少しだけ、ね?」


 本当にやめさせたくてやんわり言っても

莉華は聞く耳をもたない。

 でもいくら親しいとはいえ、裸でくっつ

いて一方的に胸を揉まれるなんて親兄弟だ

ってしないはず。

 莉華はよくふざけるけど、今日ばかりは

莉華のすることが冗談の域を超えてしまっ

ているような気がする。





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