[携帯モード] [URL送信]

悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*



「ありがとう。あの…私もついていってい

 い?お願いする立場だし」

「いい、けど…。学校間に合う?」

「…遅刻してもいい。だって私の責任だか

 ら」


 ビックリした。

 つい今さっきまで無責任なことをしてい

た子が、つかかったオレに文句も言わずに

真剣な目で頼んでる。

 そうだよな。なにも悪意があって無責任

なことしてた訳じゃないし…。


「走れる?」


 でもなるべくなら、遅刻してはほしくな

い。


「うん」




 そこからは何も考えずにダッシュした。

 秋月は途中で息を切らして歩きになった

りしたけれど、立ち止まらなかった。





 玄関でゼェゼェ言ってる秋月を残して先

に居間へ足を踏み入れる。


「あら、お帰り。遅かったわねぇ。

 さっさとシャワー浴びて朝ご飯食べちゃい

 なさい。学校遅れるわよ」


「母さん、父さん」


 朝ご飯食べながら新聞を広げていた父さ

んが呼ばれるとは思ってなかったという表

情で顔を上げる。


「子猫、見つけたんだ。公園で。

 クラスメイトの子が餌やってて、母猫も

 そばにいなくて…だから里親みつけるま

 でウチで預かってもいい?」





[*前][次#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!