[携帯モード] [URL送信]

悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*



 子猫を撫でている手が止まった。

 不安げな目が子猫を映すと子猫は小さな

声で鳴いた。


「詳しいんだね…白浜さん」

「昔、飼ってたから。

 老衰で死んじゃったけど」


 彼女は何かを決意したようにキュッと唇

を引き結んで顔を上げた。


「この子、預かってもらうことってできな

 い?

 うちで飼えないか聞いてみて、無理なら

 引き取ってくれる人を探そうと思う。

 その間だけ」


「きゅ、急に言われても…。

 親にも相談しないといけないし」


 無責任な善意は善意じゃない。

 だから預かるなんて簡単には言えない。


 ポケットに手を入れてスマホで時間を確

認する。




 ……………ダッシュで帰って母さん達に

確認とってここに戻ってきて、もう一度帰

ってシャワー浴びて学校…だったらさすが

に間に合わない。


 でも、ここに置き去りにしたら何がある

かわからない。


「今日、学校から帰ってくるまでならなん

 とかする。

 ここに戻ってくる余裕もないから。

 それでいい?」


 ペットシートとか使ってもいいタオルと

かあったかな…





[*前][次#]

第3回BLove小説漫画コンテスト開催中
[小説ナビ|小説大賞]
無料HPエムペ!