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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


「出し惜しみって何、あっ…!」


 寄りかかっている俺の反応し始めている

股間に兄貴の手が伸びた。

 パジャマ越しに触れてくる指先に、心よ

り先に体が反応してしまってビクッと腰が

揺れる。


「はぁっ、さわ…んなっ」

「もうこんなになってるじゃないですか。

 今から放り出したって駆が辛いだけです

 よ?」


 今夜はずいぶんと媚薬効果の周りが早

い。

 ごく少量のブランデーのせいなのか、そ

れともチョコレートのせいなのか、あるい

はキスのせいなのか…。

 しかし、たとえ原因が何であれこのまま

放り出されても辛いだけだというのは兄貴

の言う通りで…。

 立ち上がった兄貴の手が俺の手をひいて

ベッドへと促す。

 もう1人で立っていられなくなっている

のなんてお見通しだと言わんばかりだ。

 それに何か言う余裕もないままフラフラ

した足取りでベッドに倒れ込むと、間もな

く兄貴が覆い被さるように馬乗りになって

きた。


「も、擦んなっ。出るっ」


 すっかり下着の中で頭をもたげているそ

れをそれ以上扱かれたらたまらないと兄貴

の手を掴んで止めた。


「もう、ですか?

 今夜はずいぶんと溜まってたんですね。

 あぁ、だからチョコレートなんて口実を

 作ったんですか」

「ちがっ、あっ…やだってっ」


 まるで俺が自分からこんなことを望んで

たと言われて首を振ったら、掴んで止めた

はずの手首がゆったりとした動きを再開す

る。

 大して扱かれた訳でもないのにすでに下

半身は先走りを滲ませていて、戸惑ってい

るのは俺のほうだ。

 兄貴が下着の中に手を滑り込ませるとす

っかり上向いたそれが視界に飛び込んでき

て、耐えきれずに思わず視線をそらす。

 大した愛撫もないのに先走りに濡れて天

を突く様は、兄貴にそう言われても仕方が

ない有様だった。





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