悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*
秀はセシリア様から聞いて知っているの
ですよ。
自らの身に人でないものの血が混ざって
いることを。
そして自らの体液そのものが相手にとっ
ては快楽であり、相手にもっともっとと快
楽を求めずにはいられなくさせる働きがあ
ることを。
淫魔としてのそういった成分が一番多く
含まれているのが白い精の液、次いで唾
液、汗、涙と続きます。
秀がしているように一滴残らず体内に注
がれたら、半魔であってもフェロメニアと
して人の血を強く遺伝した駆にはたまらな
いはず…。
秀は駆が文字通り何も放てなくなるまで
解放するつもりがないんでしょうね。
駆が壊されないように祈っておきましょ
う。
なにせフェロメニアが“死の快楽”とい
われる所以は、その他の生存欲を凌駕して
淫魔とフェロメニアが互いに互いを高め合
う体質であるが故の衰弱死なのですから。
死を目前にしながら、手を伸ばさずには
いられない…それがフェロメニアの価値。
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