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悪魔も喘ぐ夜 Character Episode
*


「もうすぐ2年かぁ。

 クラス替えどうなるんだろ…。

 加我や高瀬と同じだったらいいなぁ」

「ついでにクラウディウスの愚息とは別に

 なればいいんですけどね」

「あ、あははは…。

 さすがにその言い方はクロードが可哀相

 だと思うけど…」


 でもクラスが別になってくれるなら、き

っと平穏な普通の学生生活が送れることは

明らかで。

 毎度毎度懲りないクロードを退けなくて

いいのなら心労も減るはず…。


 雪景色を眺めるのもいいけど、さすがに

半身浴では上半身が寒くなってきて顎の下

まで温泉に浸かり直した。


「ふぅ…。生き返る〜」

「ところでその愚息は大人しくしてるんで

 すか、最近?」

「クロード?

 うーん…まぁ、マシにはなったかなぁ…

 全然懲りてくれないけど」


 無節操だった春から比べれば、まだなん

とかセクハラで済んでる今はマシ…なのか

もしれない。

 過剰なスキンシップだと言えばなんとか

通る。


「…同じ理屈がなんで麗相手だと適用され

 ないんでしょうねぇ…」

「なんでそこに麗が出てくるんだよ…。

 麗だって最近は…」


 相変わらずベタベタはしてくるけど、兄

貴が目くじらを立てるほどは色々許して、

ない。

 クロードも麗も自分から動くタイプだか

らなかなか線引きが難しいところもあるけ

ど、それでも…本当に好き勝手を許してる

のは兄貴だけだって気づいてるんだろう

か。


 チラッ


「…なんですか?」

「なんでもない…」


 でもそれを自分から言うのは恥ずかしい

ような悔しいような気がするから言わな

い。


 言わないけど…気づけよ、バカ兄貴。


 兄貴が馬鹿にするほど無防備でもない

し、頼りない訳じゃない。

 兄貴にしているように他の二人にも許し

ていると思われてるなら心外だ。





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