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悪魔も喘ぐ夜
*


 結局その後、俺の手で繰り返し果てたと

いうのに、夕食後の浴室ではもうすでに麗

はキス魔に戻っていた。


 …戻ったというより悪化?


 頭痛がしてくるからあんまり考えたくな

い。

 とにかくそんな感じで、まして家には他

に人もいない状態では歯止めを失ったよう

で、麗がついて回ってきては不意をついて

唇をさらわれるようなことが繰り返され

た。


 …別に女子じゃないからキスがどうのな

んて言う気はないけど…。

 それでもこうも頻繁になってしまうのは

困る。

 計算外だ。


 両親と一緒に旅行に行ってもらったほう

がよかっただろうか。


「あのさ、麗。
 
 今夜は久しぶりに別々で寝ようか?」


 このまま一緒に…なんて考えるだけで無

理だ。

 キスより一歩進んでしまった麗が同じ布

団に入って何を望むなんて言われなくても

分かる。

 しかしその一言で鼻歌まじりに後ろから

ついてきていた麗の足が止まった。


「えーっ、やだやだ!

 お兄ちゃんと一緒に寝る!」

「じゃあキスもそれ以上も無し。

 それでいいか?」

「っっっっ!!」


 腕を掴んだ麗が言葉に詰まっていっぱい

まで眉をよせる。





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あきゅろす。
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