悪魔も喘ぐ夜
*
「お兄ちゃん、
今夜はもうおやすみなさいなの?」
夕食を食べて、パジャマに着替えて、歯
を磨いて、ベッドに潜り込もうとしたのは
確かにいつもなら考えられないような早い
時間。
当然、兄貴はまだ帰ってきていない。
「まだ体の調子悪いの?」
心配そうに覗きこんでくる麗に大丈夫だ
と苦笑いで答えて頭を撫でる。
まさか兄貴と顔を合わせたくないからな
んて本音は言えない。
結局ぐずる麗を説得しきれずに、今夜は
…と一緒に寝ることを承諾してしまったの
だが、俺が寝ようと思っていた時間は中学
生の麗にとってすら早すぎる。
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