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悪魔も喘ぐ夜
*


 でも今は両親も兄貴もいない。

 まだ昼だからと言っても聞かない。

 毎晩誤魔化して逃げ切るけれど、夕方ま

で兄貴が帰ってこない状況でどこまで堪え

られるか自信は危うい。


 さぁ、どうする…。


「お兄ちゃん…」


 麗が甘えた声でダメ押しのキスを仕掛け

てくる。


 毎晩、中途半端なまま“ダメ”を繰り返

される麗は日増しに焦れていくようで余裕

が削れ落ちていっているようだ。


 それでも持て余す熱を解き放つ方法も知

らず、ただキスとお触りだけで我慢してい

る姿は見ているだけで辛そうだ。


 …本当は、教えてやりたい。

 どうすれば楽になれるのか。

 どうすれば気持ちよくなれるのか。

 体の欲求をいつまでも閉じ込めておけな

いのもわかっている。

 それでも…。


 その快楽を麗が知って、それを俺にしよ

うと思ってしまったら…。


 いいや、多分するだろう。

 俺の下肢の猛りの意味を知ってしまった

ら。

 それをどうすればいいのかを、知ってし

まったら。

 そうして麗はますます俺から離れられな

くなる気がする。


 性欲の快楽という切り離せない欲と俺を

線で結びつけてしまったら、そこからはま

た堕ちるしかない。


 麗はそこまで堕としてしまうわけにはい

かない。





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