悪魔も喘ぐ夜
*
「それにしてもいけない子ですね、駆は。
僕がいない間に、僕の部屋で、何をして
いるのかと思えば…」
ゆるゆると勃ち上がっているモノをゆる
ゆると扱き、イクには淡すぎる刺激を与え
ながら囁き、そのまま耳の淵を甘く食まれ
て肩が震えた。
「んっ…ごめん、なさい…」
無断で兄貴の部屋に入り、パソコンを使
って自慰していたことに関しては言い訳の
しようもない。
兄貴の声色に思ったよりもトゲがないこ
とが唯一の救いだが、何かいいことでもあ
ったのだろうか…。
「あ、兄貴、もうっ…」
「なんですか、駆?」
「ぁッ…」
裏側の筋を指先でなぞり上げられて腰が
跳ねてしまう。
“教えてあげる”という割に兄貴の手が
与える刺激はまどろっこしくて、かといっ
てその手の中で絶頂を迎えるのには相変わ
らず抵抗もあり、自分がこのままイキたい
のかイキたくないのかもわからなくなって
いく。
でも、いけない。
いくら兄弟だからって恥ずかしい。
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