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悪魔も喘ぐ夜
*


「あッ、もうイクッ、イクからぁッ」


 蕾をズボン越しに擦られて高ぶりの小さ

な穴が先走りを溢しながら震える。

 しかし首を横に振りながらイキたいのか

イキたくないのか自分でもわからなくなっ

てくる。

 俺にわかるのは一つだけ。


「じゃあ俺のものになろか?な?」


 それだけは流されまいと、痛くなるほど

首を横に振った。

 クロードの指が離れるとホッとした反面、

物足りない蕾が震える。

 行き場を失った熱が体内で燻って、立っ

ていられない身体をクロードによりかかっ

て支える。

 端から見たら“さぁ、どうぞ”と体を差

し出しているように見えるかもしれないが、

他に寄り掛かれるものがなかった。


「頑固やなぁ、駆は」


 自分のこれからのことがかかっていると

いうのにどこが頑固なのか。

 そもそもこんな風になってしまったのは

クロードのキスが何よりの原因だ。


「もう、クロードの言うことなんか信じな

 いっ」


 精一杯の力で睨んだけれど快楽に濡れる

目では本気とはとらなかったのか、股間の

熱に悩まされながら悔しくて言い放つ。


「なんで?

 俺は嘘なんて一つも言うてへんやろ?

 駆の中に入るどころか指さえ入れてへん

 やん」

「そうだけど…クロードは意地悪だから」


 俺をこんなふうにしておいて、快楽で苛

みながら自分の思う通りの答えを引き出そ

うとするのは充分に卑怯だ。


「意地悪やない。

 可愛え駆が甘い匂い撒き散らしながら傍

 に居ったら手ぇ出さずにいられるわけな

 いやん」

「ぁっ…」


 “な?”と笑いながら俺に同意を求めて

くるけど、どうしてそれで俺が同意すると

思うのか。

 それよりも下着の中に滑り込んだクロー

ドの掌の方が心配で、尻のラインをなぞっ

て下った指先が迷いもなく双丘の間でヒク

ついている蕾に直に触れて腰が震えた。


「あっ、ちょっと待っ…」

「なんや、触ってほしかったんちゃうん?

 腰揺れてるで?」


 そんなこと言われても俺自身だってどう

していいのか分からない。

 これはただの身体チェックなのにと思う

反面、すっかり高ぶった熱は吐き出せなけ

れば収まらないだろう。

 体の奥を掻き回されたくて縁はヒクつく

けれども、クロードの体液を体の奥に受け

たらもうそれこそ授業どころではない。

 いや、それ以前に“誰にも触らせないか

ら手を出すな”という約束を俺自身が破る

わけにはいかなかった。





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あきゅろす。
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